TFSグループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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3月メッセージ―確定申告期だからこそ『税金の使いみちにも関心を!』―「オリンピック」「日の丸」「日本

14.05.30 | 【バックナンバー】山崎泰の月刊メッセージ(2014年5月まで)

2010年3月8日02:31:00

確定申告期だからこそ

『税金の使いみちにも関心を!』

 

 弥生3月、明るい陽ざしが春の訪れを告げる季節。
我々会計人にとって、一年間で最も忙しい月でもあります。確定申告業務、3月決算法人の決算事前準備等々――先日も、仕事と子どもの卒業式の日程とが重なっていることにハタと気がつき、慌てていたような次第です。

先月ご案内申し上げたかと存じますが、いま私の住む新宿区で、23区で初めて『住民による自治体財政白書』をつくろうという動きが盛り上がりつつあります。

この『財政白書づくり』運動は、あの夕張市が財政破綻したことをきっかけにして、全国に広まっていきました。
夕張ショックをきっかけに、「税金の使い方を、役所に任せきりにしていたら、とんでもないことになる!」と気づいた市民が始めたのが、この『財政白書づくり』運動です。

地方財政における三権分立――首長をトップとした「行政」、議員による「議会」はありますが、いわゆる国の裁判所にあたる「司法」的な機関がないのですチェック機能がない

監査委員もあまり役に立っていない。
「監査委員は4名、うち2名は議会から」と、細かな箸の上げ下げまで決めている地方自治法。財政の専門家ではない議会選出の監査委員があまり役に立っていないことも、指摘されて久しい状況です。

「神奈川県で起きた不正経理事件。弁護士・会計士・税理士などのプロも含めて、思い切って10名くらいの監査委員を自治体で決められるような法改正を要望したい--」
先日、お会いした松沢成文・神奈川県知事の切実なコメントです。私も、まったく同感です。

会計士・税理士などの職業会計人の仲間とも話して、「納税者に期日までにきちんと納税を!」と指導している立場として、「支払った税金の使いみちも責任をもってチェックする!」ことも、我々の社会的使命だとの思いを共有し、住民による『財政白書づくり』運動を支えています

嬉しいことに、第1回目の勉強会から盛り上がりました。新宿区内のみならず、他区の議員や報道関係者も参加して、新宿区の財政白書づくりの行方を見つめています。

企業の業績評価に携わっている立場からすれば、企業を財務分析する際には
 ①前年度はじめ過去実績との経年比較、
 ②同業他社比較、
 ③業界目標値との比較の観点等から行うのが常識です。

自治体も、
 ①過去データとの経年比較
 ②他区との比較23区での順位づけ
 ③目指すべき目標
との比較等を住民が自ら行っていくだけでも、納税者としての目が覚めていくのです。

参加者に対して、「自分の住んでいる区の財政規模を知っていますか?」――講師を務めて頂いている『財政白書づくり』の第一人者・大和田先生から、問いかけがありました。
思えば、「基金110億円を削ってまで、過去最大1,383億円の当初予算を組んで本当に大丈夫なのか?」と心配する声が、この運動を始める一つのきっかけでした。

下落合「たぬきの森訴訟敗訴」、篠沢教授「65歳以上障害給付申請却下」等々、最近はマスコミを別の意味でにぎわすことが多く、「大丈夫か新宿?」に揺れる評価を、『財政白書づくり』を通じて高めていきたいとの参加者の思いも伝わってくるのです。

『財政白書づくり』運動には、様々な波及効果も。
三鷹市―三鷹市の総合計画作成に公募委員を募ったところ、なんと375名の応募。「三鷹市民プラン21会議」メンバーとして、市長が全員を委員に任命。

八王子市―「ゆめおりプラン」の公募委員を募ったところ、なんと115名の応募。こちらも、市長が全員を委員に任命。
立川市―議員採点簿で遅刻・入退室・財政に関する質疑状況をチェック。予算・決算委員会の傍聴者増加。

首長や議会にとっては厳しくなるかも知れませんが、チェック機能がない、監査委員が役に立っていない状況等を打破するには、最も早い道のひとつなのかも知れません



確定申告期、税金に関心が高まる今。

「納めた税金を、他人に任せきりにしない」「どうしたら、納税者が自らの町の財政をもっと分かるようになれるのか」――そんな思いを胸に抱く納税者でありたいものです!

ご関心のある皆様のご参加を、心よりお待ちしています

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