TFSグループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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金融危機は、経済のみならず『精神』も原因

14.05.30 | 【バックナンバー】山崎泰の月刊メッセージ(2014年5月まで)

2008年10月30日17:52:00

金融危機は、経済のみならず『精神』も原因

 

 米国のサブプライムローンに端を発した、金融不安が止まるところを知りません。

 土地の実体価格とかけ離れた担保評価をし、住宅取得者も砂上の楼閣のような担保価値の上に住宅ローンを組み、さらに資金付けした金融機関が債権を金融商品として証券化して、全世界に販売していく。その循環の中で、さも豊かになったかのように、体も心も錯覚していく。

 金融危機の近因は、米国経済・金融の側面にあることはもとよりですが、その遠因として、米国民の精神面でのひずみが根底にあったように思えてなりません。
 やはり、豊かさとは汗を流し、その成果としての実体経済と結びついてこそ得られるものです。

 その基本を忘れ、安易な豊かさを追い求めた代償が露呈したように思えるのです。

 日本も中国も、その豊かになったかのように錯覚した米国に向けた自動車等の『輸出(外需)』が中心となって、近年の景気拡大を牽引した構図です。
 外国為替市場での円の急騰で、東京株式市場での株価が急落するのも、輸出型の製造業等に依存している体質を抱えているからに他なりません。

 従って、今後の日本経済の活路は、私が指摘するまでもなく『内需』をどう拡大するかにかかっています。

 日本の製造業にしても、GDP(国内総生産)に占める割合は、2割程度。日本の非製造業の生産性が低いことも、長年指摘されているところです。

 麻生首相は、北京で「乾坤一擲」経済政策を総動員する旨の発言をされましたが、長期的な内需拡大のためには、いわゆる公共投資型の財政支出では一過性に終わってしまうことは、これまでの経験から明らかです。
 やはり税制改正を急いで、特に投資減税や法人減税・所得減税等を活用して、『内需』を喚起できるどうかにかかっているように思います。

 私どもの事務所でも、最近、顧問先が破産に至るケースが増えてきました。
 仕事柄、実体経済の厳しさを、ひしひしと感じています。

 今、ここで解散などしたら、国民、とりわけ中小企業経営者は本気になって怒るでしょう。
 私自身、会社を守り抜くことを使命とする職業会計人として、日本政府・政治が国民の側を向いていることを、心から信じています。

平成20年(2008年)10月

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