川﨑税理士事務所

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モチベーションと売上アップにつながる『人事評価制度』

19.05.28 | ビジネス【人的資源】

社員の働きぶりを適切に評価することは、仕事へのモチベーションを上げ、パフォーマンス向上にもつながります。
そこで重要となるのが『人事評価制度』
社員の満足度に最も関わる社内制度として大企業では当たり前ですが、中小企業ではあまり普及していない実態があります。 
今回は、中小企業で人事評価制度を導入するメリットについてお話しします。

社員全員を適切に評価する 

ある中小企業を例に考えてみましょう。 
社員Aは経営者と気が合い、プライベートでも何かと交流があります。
そのため、経営者はAの仕事内容や成果について、常に詳しく把握することができます。 
一方の社員Bは、ひたむきに仕事をこなしていますが、経営者との接点はありません。
そのため経営者から見れば、Bがどのような仕事をし、どのような成果をあげているのか、よくわかりません。 
実際の2人の業績や能力がどうであれ、社内でより高い評価を得ていくのがAであるのは明らかです。
この状態が続けば、最終的にはBが不満を抱えて他社に移るなど、会社にとって大きな打撃になりかねません。 

中小企業の経営者の多くは、「自分は社員一人ひとりの働き方を把握し、声も十分に吸い上げている」と考える傾向にあり、このことが、中小企業における人事評価制度の導入が進まない要因といわれています。 
経営者だけによる人事評価は、あくまで経営者の主観にすぎない可能性が高いということを認識しておきましょう。 


導入で得られる3つのメリット 

人事評価制度を導入して得られるメリットには、大きく分けて以下の3つがあげられます。 

(1)客観的な判断で適切な人員配置ができる 
人員配置が経営者だけの判断に基づいていたり、給与額が業績に関係なく年功序列で決まっていたりすれば、不満を募らせる社員も出てきます。
それぞれの社員が納得できる形で処遇決定できる“明確な決まり”があれば、定着率は上がり、転職されてしまうリスクも低くなります。 

(2)社員のモチベーションがアップし成長につながる 
自身が行ってきた仕事に対して適切に評価してくれる制度があれば、社員のモチベーションは向上します。
評価が給料に反映されるなどすれば、社員の行動指標は、さらに明確なものに。仕事にも一層熱が入り、結果として人材の確実な成長へとつながっていきます。 

(3)会社の方針を示すツールになる 
企業理念や経営方針などに沿って作成された人事評価制度であれば、会社の方向性を社員に示す身近なツールにもなります。
自身が所属している組織の目標や将来像を共有することで一体感や協力体制が高まり、効果的なパフォーマンスが期待できます。 


実施の際の3つのポイント 

人事評価制度には特に決まった様式があるわけではなく、それぞれの会社で自由に決めることができます。
主なポイントとしては、以下の3つがあげられます。 

(1)評価項目は10項目程度に抑えること 
評価項目は、自社や部署にとって最も重要な行動原理や業務成績に絞り込むようにしましょう。
経営者としては、あれもこれもと細かく評価したくなりますが、人事評価制度は社員の行動を縛るものではありません。
項目がシンプルであれば、社員も行動しやすくなります。 

(2)社員にとってわかりやすい表現にすること 
会社が社員のどういう部分を重視しているのかを、評価される側が理解しやすいよう、平易な表現にしておくことが大切です。 

(3)定量的なデータや数値を用いること 
評価担当者の私情を極力交えないためにも、定量的なデータや行動から評価を行うことが重要です。
またその際の評価担当者は1人以上にし、どのような根拠で評価したかすり合わせを重ねて、評価基準の精度を上げ、標準化に努めましょう。 

組織で働く人なら誰しも、上司や同僚から自身の働きを認めてもらいたいもの。
「正しく評価されている」という実感は、業績の向上、そして企業の成長にもつながっていきます。 
社員をかけがえのない会社の資産とし、会社の総合力アップをはかるためにも、人事評価制度のない中小企業の皆さまは、導入を考えてみてはいかがでしょうか。 


※本記事の記載内容は、2019年5月現在の法令・情報等に基づいています。

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