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「Life is a cabaret!」
18.10.17 | スタッフ町野の映画紹介
今回から私が弊メールマガジンで記事を担当することになりました町野です。よろしくお願い致します。 基本的には私の好きな映画で知った事や学んだことを書いていきます。 完全に個人的な感想であり、批評、評論ではございませんので映画についての間違った知識があれば ご了承ください。
まず『キャバレー』は1972年にアメリカで製作されたミュージカル映画です。
アカデミー賞は8部門受賞しております。
舞台はナチスが台頭してきたヴァイマル共和政時代のベルリンです。
ヒトラーと言う人は有名なのでご存知の方も多いと思いますが、 文化とか芸能というものがよくわからない感受性の乏しい人だったため、 この時代ではキャバレーなどは言語道断でした。
しかし、このころはナチスの権力がキャバレー”キットカットクラブ”にはそれほど及んではいませんでしたが、 徐世にその暴力的支配が押し寄せてくるのです。
ここまでが背景で、内容についても触れていきます。
スターに憧れるアメリカ人の娘サリー・ボウルズはキャバレー、 キットカットクラブで働く歌手です。
このサリーの恋模様が主な本筋となります。
恋とスターになるという目標とのバランスを取る様子は、 『吉原炎上(公開:1987年)』、 『ショーガール(公開:1995年)』や 最近で言うと『セッション(公開:2014年)』などにも通ずる部分があります。
要は「自分がのし上がるためには犠牲をいとわない」ですとか、 「何かを得るためには必ず何かを捨てる必要がある」などという考えから、 日常生活や周囲との折り合いが上手くいかなくなっていく様子です。
これはこれで面白い人間ドラマですので見どころの一つと言えます。
やはりこの映画の一番の見どころは劇中に挟まれる曲の歌詞です。
まず、主題歌である「cabaret」です。 (https://www.youtube.com/watch?v=5QS1l1mSDSo)
以下、この曲で私の好きな歌詞です(和訳に間違いがあったら申し訳ございません)
”前はこんな女友達がいたの、名前はエルシー チェルシーで4つの汚い部屋を一緒に使っていた娘 彼女はあなた方が思うような恥じらった花じゃないの 実際のところ、あの娘は娼婦だったわ
彼女が死んだ日、隣人は笑っていたわ 「ああ、ついにクスリと酒に溺れて死んでしまったか」と でも私には彼女の死体が女王のように見えたわ 彼女は最も幸せな死体ね。私が今まで見た中では”
要するにこの抑圧された時代も相まって、 本来、自分のやりたい事をナチスに制限されることへのアンチテーゼでもあり、 簡単に言うと人が個人的に楽しんでいることにケチを付けるベキではないということです。
『退廃的』等という表現がありますが、コインの裏と表で、 見る人が見れば『豪華でセクシー』とも見えるのです。
もう一曲素晴らしい曲がありましてタイトルは「If You Could See Her From My Eyes」 (https://www.youtube.com/watch?v=mEhHeILa3HE)
この曲は劇中に女装したゴリラと踊る演出で歌われます。 以下、この曲で私の好きな歌詞です。
”彼女は見にくく見えるかもしれないけど 僕の目から見たら世界一美しい 気が利くし 優しくて 思いやりがある 人々は 彼女を指さして笑う でも僕の目を通してみたら 彼女は素晴らしい人 恋に落ちることは罪なのでしょうか? もし僕の目を通してみたら........ 到底ユダヤ人には見えないのに!”
この曲はまあ最後の一行を飛ばして自分の恋人に置き換えても素晴らしい歌ではありますが、 これは全世界すべての差別されている人に置き換えてみることができます。
こういった素晴らしい曲と共にこの映画は終焉を迎えるにつれ、 キャバレーのお客は徐々にナチ党員が増えていきます。
この映画から学ぶべき歴史的背景や価値観は沢山あります。
皆様も是非、ご覧になってください。
そして、第1回目の配信と言うこともあり長くなってしまいましたが、 次回からはもう少しコンパクトにいたします。 毎号、目を通していただければ幸いです。
以上。
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