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時計じかけのオレンジ

19.10.16 | スタッフ町野の映画紹介

今回は1971年公開、スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』です。

こんな名作を私から説明されるまでもないとか、 私なんかが説明していいのだろうかとか色々思うところはあります。

キューブリック監督は名匠中の名匠で名作しか撮ってないといっても過言ではないと思います。

『2001年宇宙の旅』とか『フルメタル・ジャケット』とかも有名です。

『時計じかけのオレンジ』は原作が小説なのですが、 私は小説を昔立ち読みでパラパラ見ただけなのでもしかしたら解釈が誤っているかもしれません。

この映画のあらすじは舞台は、 イギリスの田舎で主人公は不良4人組のリーダーであるアレックスです。 多分15歳くらいです。

アレックスは学校をさぼり、他の不良グループをボコボコにしたり、 他人の家に侵入して暴力をふるったりレイプしたり、ホームレスをボコボコにしたりして 毎晩悪さをはたらいています。

この映画の前半は一挙にアレックスの非行をみせるわけですが、 それがなんとなく怖いんですけど男子である私の目から観ると とてもカッコよくも映るわけです。

そういったことが原因でイギリスでは長い間、この映画の公開が禁止されていたそうです。

しかし、アレックスは両親に対しては学校をさぼる理由を体調不良と言ったり、 学校の先生にたいしてもわきまえた態度をとります。

日本のヤンキー映画であればまずは両親と先生に対してグレるものですが、 そこがこの映画では少し違います。

アレックスは不良グループのリーダーではあるものの、 メンバーからは全く信頼されておらず暴力をもって、その仲間たちを結束させています。

ある日、アレックスは仲間たちにハメられ警察に捕まります。

囚人としての日々をアレックスはまじめに過ごし、 ルドヴィコ治療という政府が推薦している治療の患者として抜擢されます。

この治療は無理やり暴力映画や戦争映画を見させることによって、 トラウマを植え付け再犯を防ぐといったものです。

たまたまこの映画のBGMがベートーヴェンの第九だったこともあり、 アレックスは第九を聞いただけで激しい嗚咽で自殺してしまいたい衝動にかられるようになります。

治療を終えたアレックスはシャバに戻り、 そのことが大きく新聞でも取り上げられます。

世論は賛否両論で過激な治療で人間の自由を奪うは倫理的にどうなのかが問われます。

治療を進めている与党の議員は

「殺人程度の犯罪は治療で克服し、こういった施設(刑務所)は  今後、政治犯に活用すべきである。」

と述べます。

アレックスはそれから家族に縁を切られたり、 ホームレスにボコボコにされたり、 元々の仲間にボコボコにされたり、 かつてレイプした相手の旦那に閉じ込められて第九を聞かされたり、 自分が治療により奪われた自由を他人に行使され酷い目にあいます。

この映画の主体は全体主義と個人主義についてであるとよく言われています。

面白い点としては、どっちの方が良いと言い切っていないところにあると思います。

絶妙なバランスが社会を成立させており、 全体主義が過ぎることや個人主義が過ぎることは実際に起きていることで、 もう少し慎重に考える必要があると思いました。

長くなりましたが、映像もかなりカッコよく音楽もいいです。

とても有名な映画なので一度は観てみてください。

以上。

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