税理士法人すずらん総合マネジメント

税理士法人すずらん総合マネジメント

ノマドランド

21.02.17 | スタッフ町野の映画紹介

今回は2021年公開のアメリカ映画『ノマドランド』です。

この作品は今回のアカデミー賞作品賞の最有力候補と言われている作品で、
私も先日映画館で鑑賞致しました。

ノンフィクション本が原作です。

さて、内容です。

アメリカでは年金の受給だけで生活できる高齢者は17%しかいないそうです。

残りの83%は働き続けなければなりません。

しかし、高齢者であることから安定した継続的な雇用契約を結ぶのは大変難しいです。

それにより「現代のノマド」と呼ばれる、
キャンピングカーやバンなどで生活をし、
各地を転々としながら働いて生計を立てている人を描いた映画です。

高齢の女性ファーンの住んでいる町が経済破綻し、
インフラなどをすべて止められてしまい町を出ざるおえなくなるところから始まります。

その町は大企業の工場があったことにより雇用が確保されていたが、
その工場が潰れたことにより立ち行かなくなってしまったのです。

ファーンは夫婦でその町に暮らしていたが夫とは死別しています。

ノマドの一年は以下のような流れです。

ブラックフライデーの直前にAmazonの倉庫で働く。

Amazonの倉庫のアルバイトは給与が高く、駐車場代も請求されないことから、
ブラックフライデーの直前には大勢のノマドが働くそうです。

Amazonの倉庫の仕事が終わると厳しい冬が来ます。

冬を耐え忍ぶと、国立公園の清掃のバイトを始めます。

アメリカには数多くの巨大な国立公園があり(グランドキャニオンとか)そこの
飲食店や、トイレの清掃などの仕事をします。

その他、様々祭事の清掃や調理、工場などを転々としながら働き、
また、年末にAmazonで働くという流れです。

実在するらしいノマドの教祖みたいな人でボブ・ウェルズという人が出てきます。

ボブはノマドを集め様々情報を共有したり、
祭りのようなイベントを催したりしています。

ファーンの1年間のノマド生活を切り取った本作では、
ノマドを辞めて息子と同居する者や、孤独のまま死んでいく者、
ノマドという生活に反対をする親戚などが出てきてファーンは葛藤します。

丁度現在アメリカでノマドとして生活をしている人たちが若いころ
ヒッピーなどで旅をして自由に生活をしている人たちが沢山いたそうです。

6万円程度の年金で住めるアパートやその残ったお金での食生活よりも、
自由に旅をして必要な分だけ働く生活の方が人間らしいというのもよくわかります。

ノマドはAmazonの倉庫の仕事を中心に様々な仕事先や滞在先で
再びめぐり逢い絆を深め合います。

しかし現実問題、車上生活は厳しい事だらけです。

冬は猛烈に寒く、夏は強烈に熱い。

寝るところも食事をするところも排雪をするところも一緒。

車が壊れたらお金がなく途方に暮れる。

それでもノマドを選んだファーンの姿に私も思うところが沢山ありました。

広大なアメリカの大地が舞台のロードムービーなので是非、劇場でご覧いただいて欲しいです。

以上。

TOPへ