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マ・レイニーのブラックボトム
21.04.21 | スタッフ町野の映画紹介
今回はNetflixで2020年に公開されている映画『マ・レイニーのブラックボトム』です。
本作は2021年アカデミー賞作品賞にノミネートしております。
また、アカデミー賞の前哨戦であるゴールデングローブ賞では主演男優賞、主演女優賞を受賞しております。
舞台は1927年のシカゴ。
”ブルースの母”と呼ばれていた人気の女性黒人シンガーのマ・レイニーのレコ―ディングを行う話です。
基本的にこの映画はバンドメンバーがスタジオに集まり、
ブラックボトムという曲を収録するのみの内容です。
マ・レイニーはレコ―ディンを行うにあたり数々の要望を出します。
スタジオに到着するや否や事故った車を帰るときまでに元通りにしろと言ったり、
吃音の甥っ子の口上から曲をスタートさせるよう指示、
バンドメンバーの曲のアレンジを不採用、
コーラがないと歌わないと言い、買いに行かせる。
一件、傍若無人に見える振る舞いですが劇中マ・レイニーはこのように言います。
「白人のプロデューサーは金儲けのために私の声を利用しているだけで、
敬意などなく、私を見下している。」
この時期、ブルースが北部の白人の間でも売れるようになり、
黒人に作曲させた曲や、南部で人気の曲を白人に演奏させて売る商法が流行っていたわけです。
白人に搾取されまいとプライドをもつマ・レイニーの姿、
差別されながら生まれ育ち、白人に雇用を握られているバンドメンバーは
音楽だけが自分たちを自由にしてくれると思いながらも、
その音楽は白人の商売道具にされているやるせなさを
スタジオの狭い空間の会話劇で見せてくる中々面白い映画でした。
ここ近年毎年思いますが、サブスクのストリーミングサービス製作の映画が
アカデミー賞にノミネートするようなクオリティの作品を生み出してくれるのは大変ありがたいです。
映画館の良さがウンヌンカンヌンあるかもしれませんが、
再生数が上がれば映画館でも見られるケースも多いのでそれはそれです。
是非皆さんもNetflixをインストールしてください。
以上。
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