21.05.04 | 2021助成金・補助金情報

従業員を正社員化することに対する助成制度、キャリアアップ助成金（正社員化コース）。
多くの歯科医院が活用してきましたが、毎年度、少しずつ要件の変更があります。
今年度の変更点をまとめました。

正社員化とは？

キャリアアップ助成金における「正社員化」とは、「有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用」することです。

• 就業規則または労働協約その他これに準ずるものに規定した制度に基づき、 有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合に助成します。

とされています。具体的には、以下の3パターンが想定されています。

①有期雇用労働者→正規雇用労働者（有期→正規）
②有期雇用労働者→無期雇用労働者（有期→無期）
③無期雇用労働者→正規雇用労働者（無期→有期）

各パターンごとの助成金額は、対象者1人ごとに定められています。

（中小企業の場合の金額）
①有期→正規：１人当たり57万円
②有期→無期：１人当たり28万5,000円
③無期→正規：１人当たり28万5,000円
※①～③合わせて、1年度1事業所当たりの支給申請上限人数は20人まで

賃上げ要件の変更

助成金を受給するには、事前のキャリアップ計画書の提出等が必要なほか、満たすべき要件があります。
その中で重要なのが「賃上げ要件」ですが、今年度から変更になりました。
ポイントは、賃上げ率は5％以上→3％以上となりましたが、賞与は含めない点。
「基本給および定額で支給されている諸手当を含む賃金の総額」で3％以上の増額を行う必要があります。

2020年度までの要件

正規雇用等へ転換等した際、転換等前の６か月と転換等後の６か月の賃金を比較して、以下のアまたはイのいずれかが５％以上増額していること
ア 基本給および定額で支給されている諸手当（賞与を除く）を含む賃金の総額
イ 基本給、定額で支給されている諸手当および賞与を含む賃金の総額
（転換後の基本給および定額で支給されている諸手当の合計額を、転換前と比較して低下させていないこと。）

2021年度の要件

正規雇用等へ転換等した際、転換等前の６か月と転換等後の６か月の賃金(※)を比較して３％以上増額していること
※基本給および定額で支給されている諸手当を含む賃金の総額であり、 賞与は含めないこととします。

キャリアップ助成金については、正社員化以外のコースもありますが、それらにも変更・新設があります。

詳しくは、TKサポートクラブ事務局までお問い合わせください。

※本記事の記載内容は、2021年４月現在の法令・情報等に基づいています。