税理士法人ユリウス

第11回 資金効率を上げるためにチェックすべきこと

14.11.11 | 【連載】会計で会社を強くする!月次決算の活用方法

長期的に会社の業績を向上させていこうと考えるならば、資金繰りで管理ロスが生じないように上手に運用する必要があります。

貸借対照表をどのように活用して管理ロスを減らしていくのか、ポイントを確認していきましょう。

1.販売管理(売掛金、受取手形)

売掛金の残高をきちんと管理できていますか?
具体的にどこにいくら売掛金債権があり、期日までに売掛金が支払われていなかったらその事実がすぐに分かるようになっていますか?
また、与信限度を超える売掛金を放置していないでしょうか。

商売はお互いの信用の上に成り立っていますから、売掛金の回収は取引関係が密接であればあるほど甘い管理になりがちです。
こうした取引先は継続した信頼関係の下で金額も大きいことから、ずさんな管理は企業経営の命取りになる場合があります。

それぞれの取引慣行や固有の事情もあるでしょうが、月次で未回収の売掛金の割合が極端に増えてこないよう注意しましょう。


2.購買管理(買掛金、未払金)
まず、商品が納入されたら買掛金としてきちんと計上されているか、確認する必要があります。
具体的にどの会社に対していくら買掛金残高があるか最新の情報が管理されていなければなりません。
そして、買掛金の請求書の金額と会社が社内で把握している金額に相違がないかもチェックする必要があるでしょう。

取引先から送られてくる請求書と自社で管理している買掛金に差異が発生しているようなら、その原因追究を行い、将来に対する支払いの不安を解消しておく必要があります。


3.    在庫管理(原材料、製品、貯蔵品)
商品の入出庫が行われたら、売掛・買掛金に反映されているかを確認しておくことが必要です。在庫は実地にて定期的に棚卸を行い、帳簿在庫との整合性を常にとっておく姿勢が大切です。
もし現物と帳簿が食い違ったまま放置しておくことになれば、場合によっては粉飾決算の疑いをかけられることになります。
つまり、こうしたことは財務上の問題のみならず、取引上の信頼性も疑われることになります。

また、貸借対照表が正しいことを前提に会社の経営判断も決定されていきますから、その正しさが揺らいでしまえば会社経営が成り立たないことは言うまでもありません。
日頃から各種項目を月次決算レベルでチェックしていくようにしましょう。



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