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売掛金と買掛金の違いや、正しい会計処理方法について

22.06.10 | 事務所通信

こんにちは、マクシブ総合会計事務所です。

今回は、商品を売買する際によく用いられる「売掛金と買掛金の処理」についてご紹介いたします。
ふたつの科目について詳しく説明していきますので、違いを理解して正しく活用していきましょう。

売掛金とは?



取引が行われると、商品を引き渡し、その場で現金でやり取りするのではなく、後日支払いが行われる場合があります。
この、あとで受け取る予定の代金を「売掛金」という勘定科目で表します。

売掛金は将来代金を受け取る権利ということで売上債権となり、貸借対照表上で「資産」に分類されます。

売掛金を使用するメリットとデメリット

売掛金を使用することのメリットの一つとして「取引の効率化」が挙げられます。

取引回数が多くなると、毎回代金の受け渡しを行うのでは手間がかかります。
そこで、売掛金を計上し、月ごとに一回支払の機会を設けるなどまとめて入金してもらうことで効率的な取引を行うことができます。

しかしメリットがある一方、未回収になるリスクがあったり、回収に時間を要するため資金繰り上の手当てが必要、などのデメリットもあります。

売掛金取引を行う際に気を付けること

売掛金取引を行う際は、取引先の信用力には十分に注意する必要があるでしょう。

新しく売掛金の取引を始める会社に対しては信用調査を行い、取引中も経営状況を確認して倒産リスクがないかチェックしながら取引を行う必要があります。

売掛金の時効は5年となっており、この期間を過ぎて売掛金の未回収を放置しておくと、請求権を失ってしまいます。

そのような事態を防ぐために、売掛金の未回収が分かったら、早いうちに取引先と連絡を取り合い、いつまでに入金してもらえるか確認をとることが必要となります。

※売掛金と似ているようで異なる使い方をする「未収入金」という勘定科目があります。
売掛金は本業の営業取引から生じた債権であり、未収入金は本来の営業取引以外で生じた債権となります。

例えば、固定資産や有価証券の売却がこれにあたります。
両者の意味を理解して使い分けることで、より正確な決算書の作成に繋がっていきます。

売掛金の会計処理について

売掛金を計上するタイミングは商品を引き渡したとき、又はサービス(役務)の提供が完了したときとなります。

① 売上計上時の仕訳
例:1万円の商品を販売した。

売掛金は「資産」なので借方に、売上は「収益」なので貸方に記入します。

② 入金時の仕訳
売掛金の入金が確認できたら売掛金を消し込む必要があります。
例:普通預金に売掛金の回収として1万円の入金があった。

「資産」である売掛金が減少したので貸方に、「資産」である普通預金が増加したので借方に記入します。
この仕訳によって、売掛金が0円となり、帳簿上で売掛金が無事に回収されたことが分かります。

買掛金とは?

売掛金と対の性質をもつのが「買掛金」です。
取引が行われると、仕入先等から商品が引き渡され、その場で現金でやり取りするのではなく、後日支う場合があります。

この、これから支払う予定の代金を「買掛金」という勘定科目で表します。
買掛金は将来代金を支払うので、仕入先から一時的に借金をしている状態と同じになるため、貸借対照表上で「負債」に分類されます。

買掛金を使用するメリットとデメリット

買掛金を使用することの主なメリットは、以下の2つが挙げられます。

①手元に現金がなくても取引ができる
費用が高額になる仕入の際など、すぐに現金を用意できなくても仕入れを行うことができます。

②振込手数料の負担を軽減できる
取引の都度、支払いをしていると毎回振込手数料がかかりますが、まとめて支払うことによって振込手数料がかかる回数を減らすことができます。

デメリットをあげるならば、日々の取引をスムーズに行うことができる買掛金ですが、資金繰りをしっかり把握していくことが大前提となので、
ある程度の資金力がなければ難しいと言えます。

買掛金と似ている勘定科目で「未払金」という科目があります。
未払金も買掛金と同じように、代金を後日に支払うものです。

買掛金は商品の仕入れなど本業の営業取引で生じた債務であることに対して、未払金は消耗品の購入など営業取引以外で生じたものに対しての債務となります。

いずれも貸借対照表上の負債の部に区分され、毎年、前年の残高が引き継がれて表示されます。
税務署に決算書を提出する際にも関係してくるので、しっかり区別して計上していきましょう。

買掛金の会計処理

買掛金は、商品を仕入れたとき、又はサービス(役務)の受け入れが完了したときに計上します。

①買掛金計上時の仕訳
例:1万円の商品を仕入れた。

買掛金は「負債」なので貸方に、仕入は「費用」なので借方に記入します。

②支払時の仕訳
例:買掛金の支払日がきたので、普通預金から支払った。

「負債」である買掛金が減少したので借方に、「資産」である普通預金が減少したので貸方に記入します。
この仕訳によって、買掛金の残高が0円となり、帳簿上で買掛金を支払ったことが分かります。

売掛金と買掛金はしっかり管理しよう!



売掛金も買掛金も取引先が多くなるほど、しっかり管理していく必要があります。
取引先ごとの残高を管理するための「得意先元帳」「仕入先元帳」を用いて、正確に確認できるようにしていくことが重要となります。

エクセルを活用して管理したり、会計システムを導入してより効率的に管理していく方法も可能です。
取引先ごとに集計することで、会社がきちんと資金を回収したり支払ったりできているかが目に見えて分かるので、経営分析にも役立てることができます。

売掛金と買掛金は一見似ているようで、全く異なる意味を持つので、違いを分かったうえで適切な処理ができるようにしていきましょう。

弊社は会計事務所として、経理代行サービスを導入しております。
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正確な決算書を作成いたしますので、会社の状況を深く理解することが出来ます。

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