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【会計事務所直伝】仮払金とは?立替金や前払金との違いや決算時の処理方法について

23.09.04 | 事務所通信

こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。

今回は「仮払金」という勘定科目の性質と使い方についてお話していきます。
決算時にも対応が必要となるので、会計事務所ならではの視点でご説明いたします!

仮払金とは?



仮払金とは、読んで字のごとく「仮に支払ったお金」を指します。

経理処理上は、従業員等への出張旅費等の先渡しや「不明瞭内容が一時的に判明しない支出」に対して使われることが多いです。

現時点ではまだ内容が確定できないが、支払いは済んでいるため、内容が確定するまでは仮払金で仕訳をしておく、といった意味です。

その仮払金が費用にあたる場合もあれば、そのまま返金される場合もあるため、いったんは【資産】(流動資産)に分類し計上しておくのです。

仮払金の仕訳例 ~出張時の先払いなど~

例えば従業員に急な出張が決まり、10,000円の出張費を先に渡した場合。
現時点では、その経費の内容が確定していませんので、まずは下記のように仕訳をします。

■仮払金  10,000 / 小口現金 10,000

そして、利用内容が確定した際に費用勘定に振り替えます。
↓↓
旅費交通費 5,500 / 仮払金 5,500
会議費   1,500 / 仮払金 1,500

残額があった場合は、
小口現金 3,000 / 仮払金 3,000
で戻します。

渡した出張費より多い出張費が発生していた場合は、
旅費交通費 5,500 / 仮払金  7,000
会議費   1,500
交際費   2,000 / 小口現金 2,000  ← ※不足分の精算

※上記の仕訳により、仮払金 10,000円は相殺され、帳簿上は0円となります

立替金・前払金・仮受金との使い分け

次に、仮払金とよく間違えられる勘定科目との違いを説明していきます。
違いをしっかり理解して使い分けていきましょう。

■「立替金」

「立替金」は、字のごとく自分以外の誰かが負担すべき経費等を立替えたお金であり、会社からみて【後で返金されるもの】にあたりますので、【資産】に分類されます。

取引先が支払う配送料を、会社が一時的に立替えて支払った

立替金 20,000  / 普通預金 20,000
↓↓
【後日、取引先から入金があった時】
普通預金 20,000 / 立替金 20,000
で相殺します。

■「前払金(前渡金)」

「前払金(前渡金)」は、注文した商品やサービスの一部を内金として、先に支払った時に使用します。
こちらも、後にその商品やサービスを受け取る権利があるため【資産】に分類されます。

商品を購入し、先に40,000円支払った

前払金 40,000 / 小口現金 40,000
↓↓
【後日、商品を受け取った】
仕入 40,000 / 前払金 40,000

■「仮受金」

「仮受金」は仮払金の逆で、「仮に受け取ったお金」を指します。
経理上は「内容が一時的に判明しない入金」があった時に使うことが多く、一時預かりのような意味合いで使用します。
内容が確定したら、別の勘定科目へ振り替えましょう。

口座へ15,000円の入金があったが、入金元が不明

普通預金 15,000 / 仮受金 15,000
↓↓
【後日、A株式会社への売掛金の入金であることが分かった】
仮受金 15,000 / 売掛金(A株式会社) 15,000

仮払金:決算時の処理方法

決算時に仮払金を残しておくことは推奨しません。
あくまで仮となるため、期末時点で残っていた場合は内容を明らかにし、本来の勘定科目に振り替える必要があります。

決算後に回収すべきものであれば「未収入金」に振り替えたり、何らかの経費であれば適切な経費の勘定科目に振り替えます。
そのままにしておくと、適正な決算ができず、消費税や法人税等の税金計算を正しく行うことができません。

内容が資産の購入や経費等の計上で消費税が発生するものであれば、この時に「仮払消費税」を計上します。
(※仮払金で処理した段階では内容が不明瞭のため、消費税は「対象外」となります)

仮払金の性質を理解して使用しよう!



いかがでしたか?
仮払金は便利な勘定科目ではありますが、決算時は残さないようにしましょう。

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