中谷彰吾税理士事務所

農協改革 監査権について

15.03.28 | 農業関係

久々の農業関連の投稿です。
今回はこの繁忙期に大きく動いた農協改革についてお話しいたします。
その中でも大きな目玉となったのが全国農業協同組合連合会(以下JA全中)の監査権の廃止です。

地域農協の会計監査は実はJA全中が行っております。
「あれ?会社の会計監査って監査法人がやってなかったっけ?」
その通りです。一般企業の会計監査は会計のプロである公認会計士が行います。
今回の農協改革の目玉はJAについて監査法人による会計監査を義務付けるというものです。
2月9日、JA全中が折れる形でこの改革案に同意しました。

そもそもなぜJAの会計監査をJA全中が行っていたのか?
それは会計監査と一緒に業務指導も行っていたからです。
その業務指導は現場を知らない監査法人にはできないだろう!ということで反対していましたが、そもそもその現場を知っていたとしても、JAのためにはなっても農家さんたちのためになってたとは言えません。むしろなってないでしょう。
そこで所得倍増計画をぶちまけた安倍首相が、所得倍増計画に邪魔(だと思っている)JA解体の一歩として監査権をJA全中からある意味奪い取ったのではないでしょうか。確かに農家さんたちの経営状況がよくならない現状では「何を指導しているの?」という疑問が出てきますので。
この改革がいいほうに向かうかどうかはわかりません。が、農家さんたちがしっかり恩恵が受けるように今回の改革を有効なものとしてほしいです。

次回は農協改革の他の部分について書かせていただきます。

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