中谷彰吾税理士事務所

耕作放棄地についてのいろいろなデータ

15.05.07 | 農業関係

国がまとめた2013年度食料・農業・農村白書によりますと、2010年度の全国の耕作放棄地は39万6000ヘクタール。これは滋賀県1県分の面積に匹敵します。
しかも農家の高齢化が進んいることから近年は急激に増加しており、30年前に比べて3倍以上に増えております。
そんな中、茨城県農業総合センターが耕作放棄地の再生にかかる費用を試算しました。

その金額はなんと1ヘクタール当たり55万円。これは10年ほど放置され、雑草が繁茂した畑を再生するために除草や砕土、整地、堆肥散布、耕起などにかかった費用ということです。
しかも農地再生後も土壌の異変は簡単には改善できません。再生した農地の土壌は酸性化し、リン酸やカリが極端に少なくなるという結果も出ております。
一度放棄地になると金銭面からも土壌面からも再生するのが困難なデータが浮き彫りとなりました。
さらに耕作放棄地のうち通常の農作業では栽培が不可能な「荒廃農地」だけを農水省が集計したところ、全国で27万3000ヘクタールだったようです。さらにそのうち半分近い13万5000ヘクタールが再生が難しい「再生困難農地」に該当するとのことです。

今もどんどん耕作放棄地が増えております。一度放棄地になると再生が難しいことがわかっている以上、新たな耕作放棄地を作らないような取り組みをしていく必要がありそうです。

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