税理士法人ユリウス

ヤマダ電機とソフトバンクの提携

15.05.12 | お知らせ



ヤマダ電機とソフトバンクの提携がニュースになっています。

ニュースリリースによると、ソフトバンクはヤマダ電機は保有する自己株式を一株471円で約4800万株(約5%)取得。約230億円を出資し、資本・業務提携を進めるということです。
5%という数字はかなりの大株主です。昨年の有価証券報告書をみると、他の大株主はファンドが多く、それぞれ5~8%を保有しているようです。ソフトバンクもその一角に入ることになります。

面白いのは、ヤマダ電機の資本政策です。

連結キャッシュ・フロー計算書によると、ヤマダ電機は昨年度、約1000億円を社債で調達し、その約半分の500億円を使って、コツコツ市場から自己株式を調達しているのです。
その平均単価は360円ほどで、この10年間では最低水準の価格です。

最新の決算短信によると、今年3月末の決算の時点では、全株式の20%程を自己株式として保有しています。
そして、今回のその4分の1をソフトバンクに割り当てて資金調達しているのです。

業績悪化が心配されるヤマダ電機ですが、財務的な余力のあるうちにしっかりと資本政策を固めていたということですね。


ところで、別なニュースでは、元ムラカミファンド出身者が運営するファンドが、ヤマダ電機株を13%超保有しているそうです。
昨年10月にこの大量保有報告書が出て以来、330円前後だった株価は500円前後まで値上がりしています。

穿った見方をすると、今回のソフトバンクとの資本提携は、実はファンド対策なのでは無いかと思います。
つまり、ファンドに安い株価で大量に株を買われたことから、安定株主対策として、旧知の仲のソフトバンク孫社長に株を持ってもらったというのが、案外本当の狙いかもしれません。



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