中谷彰吾税理士事務所

農地バンク 目標の2割

15.06.12 | 農業関係

昨年から始動した「農地中間管理機構(以下「農地バンク」)」。
農業の大型化・効率化のために農地を借り集めて専業農家にまとめて貸すための機構なのですが、昨年初年度に農家から借りることができた農地の面積が政府目標の約22%にとどまりました。

貸手からの農地が集まらなかったことが最大の理由なのですが、そもそも集まらなかったのは、
「知らない人に農地を貸すことが不安」「そもそも制度を知らない」といった背景があるようです。
農水省が先進事例と位置づけ、出し手の不安解消へ知事自らが機構の活用を呼びかけた熊本県でも、顕著な実績が出なかったようです。
具体的な実績としては機構が担い手に貸し出したのは24,000ヘクタールで、売り渡したのは7,000ヘクタールの合計31,000ヘクタール。政府目標は14万ヘクタールでした。またこの制度の最大の目的である高齢農家から新しい担い手へ農地の貸し出し、引き渡しについても6,700ヘクタールにとどまっております。
今回の結果を受けて政府は、
・初年度実績を基に各都道府県をランク付け
・実績を上げた都道府県に予算配分などで優遇
等のテコ入れを視野に入れております。
制度自体はいい制度だと思いますので、今後どのように活かしていくのか。その点について地域別などの観点から次回コラムでお話しさせていただきます。

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