中谷彰吾税理士事務所

農地バンク 改善策の検討

15.06.12 | 農業関係

前回のコラムでは農地バンクの活用が目標の2割程度にとどまったというお話をさせていただきました。
その結果を受けて自民党も取り組み検証と改善策の検討に入っております。

初年度は貸し出し実績が特に低調だったことを受けて、出し手の意識が一番の問題とする意見が相次いだようです。
出し手には誰に貸されるかわからないという心配があることから、利用権設定の期間10年が長すぎるとして、「まずは5・6年で試しながら地域の信頼を得ていくことが必要」という意見が出たようです。
またJAへの働きかけが弱かったとして、関係機関を巻き込みながら地域の信頼を築くことが重要との意見も出たようです。

色々な意見がある中で共通しているのが「地域の信頼性が不可欠」ということです。私もそのように思います。
ですので農地バンクとしてはただ間を取り持つだけでなく、「整備もやりつつ借り手を探す」「貸手には借り手がどのような人で信頼できる人なのか等を伝え、貸し出しに抵抗がないようにケアする」等、貸し手、借り手ともに活用しやすいようにしていただきたいです。
農地の流動化は非常に難しい問題ですが、それを公的機関が利用権設定で借受け・貸付けするという非常にいい制度です。もっと活用されるにはどうすればよいのか、政府だけでなくいろんな現場から意見が出てくるといいなぁと思います。

TOPへ