中谷彰吾税理士事務所

農業特区1年 養父市現在は?

15.06.12 | 農業関係

以前コラムで農業特区のお話をさせていただいたことがあります。
兵庫県養父市が農業特区の指定を受けて今年5月で1年になりました。
人口2万5千人の町はどのようになったのでしょうか?

養父市は農業特区に指定されたことにより、農業生産法人の設立のハードルを下げることができました。
農業従事者の役員が1人いれば設立できるようになり、また農地売買などの許認可は市に移譲され、農地の流動化を図りました。
その結果、市外企業の進出が過去10年間で4社だけだった同市に、14社・団体が参入を表明。そのうちの3つの事業についてはすでに動き始めております。自治体等の視察も前年度8件から大幅増の51件だったそうです。

この数字だけ見ると大成功のようにも見えますが、もちろん課題もあるようです。
市面積の8割以上が山林で小さな農地が多いことから生産効率が悪く、「思ったほど特区の魅力はない」という企業からの声もあるようです。中山間地農業の改革、に対する答えは今のところ見いだせていないようです。

それでも市外から企業が参入することでいろいろ触発された動きが出てきているようです。
この養父市での試みが成功すれば、地方創生のヒントになるのではないでしょうか。

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