中谷彰吾税理士事務所

食品残さ フランスで寄付や餌利用義務化

15.08.26 | 農業関係

スーパー等の食品廃棄は年間どれくらいあると思われますか?日本では年間2000万トン以上といわれております。
これをもっと有効活用しようと2001年に食品リサイクル法という法律が施行されました。これは食品事業者に廃棄物の発生量報告と再生利用を義務付けるという目的で、食品廃棄物発生量が100トン以上の食品関連事業者が対象となっております。リサイクル先は飼料と熱回収となっております。
日本ではこのような内容ですが、このたびフランスで食品廃棄の規制法案が下院を通過しました。

フランスの年間食品廃棄量は約710トンと日本の約3分の1です。そのフランスが2025年までに廃棄量を半減すべく、食品廃棄の規制法案を下院で通過させました。
規制対象は売り場面積400㎡以上のスーパーと日本よりも幅広く、リサイクル先は「慈善団体を通じて寄付」「家畜飼料」「堆肥」となっております。しかも2016年7月までに供給先と契約することも義務付けております。
さらに大きく違うのが罰則。日本では報告を怠った事業者に20万円以下の罰金とかなり緩いが、フランスでは2年の懲役か7万5000ユーロ(約1000万円)の罰金とかなり厳しい罰則となっております。
昨年から外食産業者でつくる外食連合が、飲食店で残した料理を持ち帰るグルメバッグを普及させたりと、フランスでは官民挙げての食品廃棄削減を目指しております。すでに廃棄量が3倍もある日本でも、そろそろ抜本的な対策が必要なのかもしれません。

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