太陽光発電に関する工事は建設業法上、どう分類されるのか?
16.05.06 | 業種別【建設業】
太陽光発電に関する工事は近年増えています。
建設工事には建設業法という法律が関係しますが、この法律は古く、太陽光発電のような新しいジャンルの工事には対応しきれていませんでした。
建設業法上の工事の業種のうち、どの工事に該当するのか、国土交通省(以下「国交省」)からガイドラインが出ていますので、今回、ご紹介いたします。
<ガイドラインの記述のご紹介>
国交省のガイドラインから、該当箇所の記述をご紹介します。
屋根一体型の太陽光パネル設置工事は『屋根工事』に該当する。太陽光発電設備の設置工事は『電気工事』に該当し、太陽光発電パネルを屋根に設置する場合は、屋根等の止水処理を行う工事が含まれる。
屋根と一体化している太陽光パネルの設置工事は「屋根工事」に該当することになります。500万円以上の当該工事を施工する場合は、屋根工事の建設業許可を取得しなければなりません。
太陽光発電設備の設置工事は「電気工事」が必要と記載されています。これが少々厄介です。
電気工事には、建設業法とは別の「電気工事業法」という法律が関係してきます。この法律では「電気工事を施工するためには電気工事業登録という別の許認可も取得しなさい」という規制が定められています。
ただこれは「自社施工」の場合です。太陽光発電設備の工事を自社施工する場合は、建設業法上の「電気工事業許可」と電気工事業法上の「電気工事業登録」の両方を行う必要があるわけです。
<野立てのメガソーラー設置工事は何工事?>
「メガソーラー」は、日当たりの良い平地に設置されることが多いです。
これは太陽光発電設備の設置工事にあたり、前述の電気工事業許可と、電気工事業登録の両方が必要ということになります。
もし施工が外注であれば、建設業法上の電気工事業許可のみで可能ということになります。
<都道府県によって異なる場合があります>
太陽光発電に関する工事は、許認可実務上、全国一律の運用がなされているわけではありません。
都道府県によっては国交省と違う運用をしていることがあります。大きめの工事のときには特に、建設業許可担当部署への問い合わせをすることをお勧めします。
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[プロフィール]
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ)
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。
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