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「お前がやめるなら俺もやめちゃる」
16.07.19 | 名言・格言~すずらん課長'SELECT
もと広島東洋カープの鉄人こと衣笠祥雄の言葉。
広島が近鉄と日本一を争った1979年の日本シリーズ第7戦。
広島1点リードの9回に。
守護神・江夏豊投手がマウンドに立っていました。
しかし先頭の羽田選手を出塁させると盗塁・四球等で無死満塁のピンチを迎えます。
ここで、広島ベンチは北別府投手と池谷投手をブルペンに走らせます。
古葉監督は、万一同点に追いつかれた時のことを想定しての処置でしたが、マウンド上の江夏投手は心中穏やかではありません。
「自分と心中する気持ちがないのか!」と感じ、相手打者ではなく自軍のベンチに気持ちが向いています。
そんな時に、衣笠選手がマウンドに駆け寄り一言放ちます。
「お前が相手をするのは誰だ!ベンチじゃないだろう」と。
その後に冒頭の言葉を続けます。
この一言で江夏投手は我に返り、気持ちを打者へ向け、あの有名な「江夏の21球」が完結するのです。
衣笠選手は、連続試合出場記録での日本記録が手の届くところまで来ていました。
にもかかわらず、自分の不満を理解してくれて、一緒にやめてやると言ってくれた衣笠選手に厚い友情を感じたと後に述懐しています。
自分自身が窮地に追い込まれたとき、この衣笠さんみたいな言動をしてくれる友人がいるか自問すると少々心許ないです。
その前に、友人が窮地に追い込まれたときに、この衣笠さんの取った言動をできる人間になりたいです。
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