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- 17.07.30 | ニュース六法
- 松居一代の大暴走
あの松居一代氏が起こしている騒ぎは、いったい何なのでしょか。
今年の6月27日に「恐怖の告白」として、1年5カ月もの間、尾行されているとブログに投稿したときからです。その後、離婚調停が申し立てられていることが報じられるや、夫の船越英一郎氏とハワイ在住の女性エステティシャンとが浮気をしていると言い出したり、「別宅の真相」と題するYouTube動画で、夫と大宮エリー氏とが不倫だと言い出したりして、もはやどこまで行くのか予想もつかない騒動になっています。
このような中、船越氏の所属事務所が、名誉毀損および業務妨害などを理由とする法的措置の準備に着手したとの見解を公表したことで、少しはトーンダウンするかとも思えましたが、必ずしもそうでもないようでうす。
この件は、あまりに多くの法的問題を絡むので、とても解説どころではありませんが、船越氏の所属事務所が明示した、「名誉毀損」と「業務妨害」については、簡単に触れておきたいと思います。
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- 17.07.01 | ニュース六法
- 藤井聡太四段14歳の活躍(労働基準法と深夜業)
14歳の棋士、藤井聡太四段(14)が、30年ぶりの新記録となった公式戦29連勝を果たして世間を驚かせています。すごい中学3年生が出てきたものです。
毎回の対局は朝から晩まであるハードなもの。通学している名古屋大教育学部付属中・高校(名古屋市千種区)は、対局が平日のときは学校を欠席するも、成績はよい模様です。
しかし、中学生に午後10時以降まで対局をさせて、労働基準法上で問題が出ないのか気になっている方もおられるようで、一部メディアでも解説がされたりしています。そこでの答えは、「棋士は個人事業主」だから大丈夫なのです。これを見ていくと、過去に出された18歳未満の深夜業における「芸能タレント通達」、「光GENJI通達」にもつながるものがあります。
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- 17.05.31 | ニュース六法
- 『クマのプーさん』の著作権が切れて権利フリーとなりました
「くまのプーさん」(Winnie-the-Pooh)の児童小説が、今年の5月に著作権が切れて、いわゆるパブリックドメインとなりました。このため、著作権として保護されてきたコピー禁止などの制限がなくなり、二次創作も可能になりました。
ただし、著作権が切れたのは原作となった小説だけであって、小説で使用されていた挿絵や、ディズニーが制作した黄色い熊のぬいぐるみの著作権は生きていて、今後とも使用不可ですので、この点は注意が必要です。
(写真は、岩波少年文庫版の「くまのプーさん」(石井桃子訳))- 続きを読む
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- 17.04.30 | ニュース六法
- ユナイテッド航空機での搭乗客追い出し事件
米シカゴ空港で、4月9日夜の離陸前のユナイテッド航空機から、オーバーブッキング(過剰予約)で席が足りなくなったとして、すでに搭乗していた乗客の男性が座席から無理やり引きずり出されて、仰向けの状態で通路を引きずられていく様子を収めた動画がネット上に投稿され炎上しました。そのことがニュースとして全世界で話題になり、ユナイテッド航空に批判の嵐が襲いました。
報道によると、定員がオーバーしていることがわかり、ホテル代など補償金を支払う代わりに、別の便の振替に応じる乗客を募ったが、誰も応じなかったため、ユナイテッド航空が乗客4人を選んだうえで、機内から降りるよう求めたが、男性1人が拒否したことから、同社は、米運輸省の手順にしたがって警察官を呼び、その乗客を無理やり引きずり降ろしたということです。このようなことは法的に許されるのでしょうか。
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- 17.04.01 | ニュース六法
- 国会の証人喚問と「証言拒否」
大阪府豊中市の小学校創設をめぐって国有地が破格の安さで売却されたことなどが問題となった『森友学園』問題が、大きくクローズアップされました。その籠池泰典理事長(当時)が、3月23日に衆参両院の予算委員会での証人喚問に応じ、合計で約4時間半も証言を行いました。
後ろには弁護士が控えていて、小学校の校舎建設にあたって金額の異なる3つの契約書を用意していた問題については、「刑事訴追を受ける可能性があるのでお答えすることはいたしません」と述べて証言を拒否しました。こういった証人喚問で、証言を拒否できるのは、どういった場合かご存知でしょうか。また、「記憶にございません」は許されるのでしょうか。いくつかの雑知識にお付き合いください。
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- 17.02.28 | ニュース六法
- ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)
北朝鮮最高指導者金正恩委員長の異母兄であった金正男氏が、2月13日、マレーシア・クアラルンプール国際空港で殺害されました。北朝鮮工作員が、ベトナム国籍及びインドネシア国籍の女性2人を利用して殺害させた疑いが出ています。マレーシア警察によると、猛毒のVXガスが使用したとされています。さらに、駐マレーシア北朝鮮大使館員として外交官の地位を持った者が関係していると見られています。
このため、関与が疑われる北朝鮮大使館の2等書記官は、現在、北朝鮮大使館に身を潜めていると見られています。その書記官に対して、マレーシア警察は事情聴取に応じるよう求めていますが、北朝鮮側がこれに応じようとしていません。最後は、「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」として国外追放も念頭においているようです。この「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」とは、どういうものでしょうか。 (写真は北朝鮮国旗)
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- 17.01.29 | ニュース六法
- あきれたPPAP 商標騒動
PPAP「ペンパイナッポーアッポーペン」(Pen-Pineapple-Apple-Pen)。不思議な格好で、不思議な踊りと歌で大ヒットした、ピコ太郎。昨年、突如YouTubeに出てから、爆発的人気となっています。ところが、この「PPAP」が大阪府内の無関係な会社によって商標出願されていたことが大きな波紋を呼んでいます。
報道で伝わってくるところでは、この会社の社長は、元弁理士で、その会社名や社長名で「じぇじぇ」、「北陸新幹線」、「民進党」、「終活」「ゲス不倫」「民泊」なども申請しています。驚いたことに「STAP」や「STAP細胞はあります」まで出ていて、びっくりするやら、あきれるやらです。特許庁の検索システム「J-PLAT」で調べてみたら、その会社名(ベストライセンス株式会社)で現在出願中のものだけで11,249件、社長個人名でも2,661件も出ていました。テレビ取材に答える社長の説明を聞くと、使用したい者から対価を得る適法なビジネスモデルだというようなことを言っていました。このような、他人の商標を先取りして、真に使用したい者からお金を得ようとするブラックなビジネスを「トロールビジネス」ともいいますが、果たしてそのようなうま味はあるのでしょうか。
【写真はピコ太郎のYouTube画像より】- 続きを読む
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- 16.12.23 | ニュース六法
- 糸魚川大火 ~失火責任法
新潟県糸魚川市の糸魚川駅近くで発生した火災が、大変な大火になりました。報道では、12月22日午前10時半ごろに店舗から出火し、周辺の店舗や住宅などに燃え広がって、火は強風にあおられ約140棟に延焼し約7万5千平方メートルに被害が出たようです。現場は商店や飲食店、事業所、住宅が密集していて、SNS上で出火元として中華料理店が特定されているようですが、詳しい原因はまだ発表されていません。はたして、延焼を受けた方々は、この火元となった方に損害賠償請求ができるのでしょうか。
この点については、失火責任法という法律があります。- 続きを読む
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- 16.11.21 | ニュース六法
- NHK受信料訴訟が最高裁大法廷へ
NHKの受信料契約について、受信料契約をしたくないという人は結構います。強制的に契約締結をもとめられることへの疑問からでしょう。日本では「契約自由の原則」というのがあって、基本的には契約をするかどうかの選択権は各人にあるのが大原則だからです。しかし、放送法という法律によって、「受信設備を設置したらNHKと受信契約を結ばなければならない」と定めているので、契約を拒否した者に、NHKは受信料の支払いを求める訴訟を多く行っています。これまで、多くの裁判所で支払いを命じる判決が出されました。
今回、そのうちの一つの事件について、最高裁が大法廷に回付したことが報じられました。この事件は、平成25年12月18日に出された東京高等裁判所判決(下田文男裁判長)を不服とした上告審です。どうなるでしょうか。
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- 16.10.16 | ニュース六法
- 「シン・ゴジラ」来襲と自衛隊法
今年の夏は「シン・ゴジラ」と、「君の名は。」で映画館が盛り上がっていました。
このシン・ゴジラについて、8月20日(土)のJ-CASTニュースで、「なぜ、自衛隊に防衛出動が下されるのか、石破茂・元防衛相が『シン・ゴジラ』シナリオに物申す」というタイトルで、石破氏がこの映画のシナリオについて、自身のブログで「注文」をつけたことを報じていました。
それによれば、石破氏は、ゴジラの襲来にあたって、劇中の日本政府が自衛隊に防衛出動を下すシーンを疑問視して、ゴジラを「天変地異的な現象」とみなし、あくまで「災害派遣」で対処するのが妥当だと指摘したというものです。
確かに石破氏の指摘はあたっていると思うのと同時に、このような視点で映画を見るのも面白いと感じました。シン・ゴジラのようなものが現れる前に、海外派遣よりも前に、自衛隊法を早く改正してシン・ゴジラ対策をしなければならないかもしれません。
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