日高税務会計事務所

新しいものを生み出す力をつけよう!

17.12.15 | 所長メルマガ

人間は自分が想像できる範囲を超えては、新しい事を生み出せません。多くは自分の経験や身近な人々、あるいは学んだ知識・情報の範囲内です。現在の工業製品等も、少し昔の人々が考えた夢や欲しい便利なものが実現したに過ぎないことが多いようです。

「ビギナーズ ラック」は、怖さや常識を知らないことから たまたま出来た良い成果です。特殊な例として「火事場の馬鹿力」がありますが、これは危機的な状況により潜在的な能力が発揮されることで、滅多に起こりうることではありません。人間の行動は原始時代から大きく変わらないと思われます。食物が豊富で平和が保たれていれば、あまり努力しません。これらが危機的状況になれば、危険を犯しても、猛獣や他集団と戦ったり、想像を絶するような移動を行ったりしました。だから、経営者が「うちの社員は危機感が足りない」と嘆くのは仕方ないことです。必要が無いと積極的に行動しないものです。
 ところで、小さな改善から大きな改革は難しいものです。松下幸之助氏も 5%のコストダウンよりも30%のコストダウンの方が容易なことがある と述べてあります。今までの延長線上の発想で無く、全く新しい発想が必要となるからだそうです。だから、夢や目標は 現在努力すれば可能と考えられるものを大きく超えたものが 必要だとする人もいます。お金が複利で増えるように、能力や可能性も複利で成長できると考えるのが良いのかもしれません。世の中には、他の人の思いつかないようなことを考えつき、行動する人がいます。しかし、これらは先天的なものではなく、意識してトレーニングすることにより高めることは可能です。例えば、新商品開発などで用いられる「ブレーンストーミング」の手法で、常識や制約の一部を外して考えてみることです。色や形、大きさ、重さ、耐久性、品質など変えることで新たなものが見えてくる。また、セールスの現場で、迷っている客にベテラン販売員は、お金の心配や時間の問題、身内の反対など 契約を否定する要因から巧みに目をそらさせ、購入出来たときに得られる満足感を大いに刺激します。これで、その気にさせられ、何か契約した経験のある方もいると思います。
「考えて行動する」の考えるとはルールや仕様に則しているかではなく、ルールや仕様を超えた課題に挑戦することです。これが習慣化できれば優秀な社員です。そのような人が多い組織は成長します。
 ところで、経営者の中には 過去の成功体験から 夢をもう一度と求めることがあります。例えば高度成長時代は、やっただけ稼げたようです。うまくいっている人を真似れば簡単に成功できました。時間の掛かる難しいことに挑戦するよりも目先の利益です。そうなると、革新的なものは生まれません。
 また、新たな試みは大いなる努力なしに成功することはありません。先人が挑戦したが無理だった。自分も何回かやってみたが出来なかった。だからダメと諦めてはいけません。時期が悪かった、条件・能力・技術等が必要とされるレベルに達していなかったなど、あと一歩の場合も有ります。
 とにかく、(経営にも役立つ)発想力はトレーニングで養うことが出来ます。そのため必要なことは、
① より多くの経験、知識、情報を増やすこと。(データベースが貧弱では話にならない。)
② 自分と異なる考え(思考・哲学)の人と多く接する。(知識・情報のアウトプットの仕方が学べる。)
③ 新しい事に実際に挑戦する。(これをやることで、単なる物知りやアイデアマンにならない。)
 これらのことを意識して続けることで、より強力なものに出来ると思います。
できる人は、無意識にやっている事ではありますが ・・・・・・

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