日高税務会計事務所

行動や習慣を変える楽な方法はない!?

18.01.15 | 所長メルマガ

禁煙やダイエットに何度も挑戦したが失敗した人も少なくないようです。しかし、これらの人は意思が弱いなど ある種の精神的な欠陥がある訳ではなく、試した方法が その人に合っていなかった可能性が高いと思われます。確かに どの様な方法でも、長年続いてきた行動習慣を変えるのは大変なことです。簡単に出来る方法など あり得ないのでしょうか?

物理の世界では「慣性の法則」が有ります。生物の世界でも「恒常性維持機能」など現状を保つ性質が有ります。こうした世界に暮らす人間も、精神や思想で極めて保守的で安定を求めます。不都合が生じない限り現状を受け入れ続ける人が多いようです。また、物理では現状を変えるために大きな力やエネルギーなどが必要です。小さな力やエネルギーでは変えることは出来ません。人の場合も余程 悔しい思いや恥ずかしい思い、あるいは親しい人の死など精神的強烈なショックが人格等を変えるそうです。だから、よく環境を変えるなど「背水の陣」で取り組まないと、大きな変革は出来ないとも言われます。ですが、これでは失敗した場合の挫折も大きいです。高すぎる目標やノルマを掲げて失敗し、以後現実的な平凡な目標にしか挑戦しなくなったなら もったいないです。ところで、太陽の周りを多くの惑星が回っています。一番内側の水星など太陽に比べれば かなり小さいです。ですが、太陽の強力な引力に引かれて落ちないのは、自転や公転など回転しながら高速で太陽の周りを回っているからです。また、コマが倒れないのも回転しているからです。ところで、習慣を変えるコツなど書かれた書物を読むと、ちょっとした努力で出来る当たり前のことが多く載っています。しかし、実際継続してやってみると難しいものです。あまり習慣を変えた経験が少ない人にとっては、頭で簡単だと分かっていても出来ません。簡単に出来ることを意識して行うことは、コマに回転を与えることです。コマは回転速度が上がれば安定してきます。つまり、ひとつの事を意識して始め、習慣化(無意識で出来るようになる)したならば、少しずつやることをバージョンアップさせていくこと。慣れてくると出来ることが増えて行きます。あまり重要でないことは徐々に辞めればいい。そうすれば変われる可能性が高くなります。
 ところで、先ほどあげた、高すぎる目標や夢などに対して全く問題の無い気質の人もいます。長期的に楽観的であり、かつ、目の前の事案に対しては細心の注意を払い全力で努力を続ける人です。これに対し、少し頭が良い人で、現状から考えて達成は不可能と悲観的に判断し、なお、目の前の課題は今まで切り抜けた経験から何とかなるだろうと甘く考え、程々の努力を行う人は扱いが難しい。低すぎる目標では成長できない。丁度良い程度の負荷が必要となる。仕事の場合は上司等の調整がいる。
 人は本当に好きで楽しいことに対しては、勝手にスイッチが入るが、仕事など遣らなければならないこと、あるいは、健康・生活態度など やったほうが望ましいことは、行動習慣が変わるのに意識した努力が必要です。成功哲学や心理行動的療法の多くは、ここで取り上げた、心のコマに回転を与える(回転数を上げる)ためのツールの具体例だと考えることも出来ます。自分が決めた事をすぐに実行できるだけの本当に力(パワー)のある人は滅多にいません。しかし、努力の仕方によって成果がより多くなることは可能です。

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