日高税務会計事務所

短所・欠点は直さなくて良い!?

18.02.12 | 所長メルマガ

自分の短所や長所を問われると、まじめな人ほど長所より短所を多くあげるようです。また、他人の指摘から短所・欠点を直そうと努力する人もいます。自分の人生計画や選択した職業に関しての致命的な短所・欠点は、当然直す必要があるでしょう。数字が大嫌いなのに経理の仕事に就くとか、人見知りが激しいのに飛び込み営業の仕事をするなど・・・。しかし、多くは最初からそのような選択はしないでしょう。自分が気になる点を努力で解消できると思い、色々と試みます。それでも、なかなか改善しない。頭で分かってはいるけれど、出来ないことが多いのかもしれません。

別のアプローチとして、致命的でない短所・欠点は放っておいて、長所や得意なことを伸ばすことに努力するべきだと考える人もいます。
その理由は、①人生は思っているより短く時間がないから。人が数年から数十年掛けて身に付けた気質・習慣等が、多少の努力ですぐに変わるはずがないからです。また、意識して一時的に直しても、禁煙やダイエットに失敗する人がいるように、油断すると元に戻りやすく、無意識に安定して出来るようになるまで相当時間が掛かるからです。
②短所・欠点を直すことは、ゼロを1の状態にするだけでやり甲斐が感じられない。人は嫌なこと・辛いこと・楽しくないことを行うと精神的エネルギーの消耗が大きい。逆に楽しいことでは、長時間でも疲れが軽くなる。だから、長所や得意なことを伸ばす方が同じような努力に対してのやり甲斐が大きいし、達成感が得られる。
③長所や得意なものが多くなれば、いままでの短所・欠点が相対的に目立たなくなる。あるいは、短所・欠点が消滅する。または、残っても個性の一部と捉えられるようになる。仕事が出来た上で、多少の短所・欠点がある人のほうが、完璧な人より他人から好かれやすいようです。逆の例ですと、短所・欠点を直すことに成功したが、本来あったはずの長所や得意なものが消えてしまい、つまらない平均的な普通の人になることがあげられます。
もちろん、社員教育などでは基本や基礎はしっかりとたたき込まなければ成りませんが、それ以外は、あまり型にはめない方が良いと思われます。しかし、長所伸張法が正しいと言ってる訳ではありません。その割合が問題なのです。短所補正法と長所伸張法が 4:6とか 3:7あるいは 2:8など 社員の成長度や性格に応じて変えることが大事です。極端では 9:1も有るでしょう。ただ、欠点が無くなってから初めて長所を伸ばそうとするのは無しだと言うことです。「鉄は熱いうちに打て」です。

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