税理士法人SKC

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北九州市の観光資源

18.10.28 | 堺俊治の独り言的情報

先日、大曲(秋田県)の秋花火を鑑賞に出向きました。大曲の夏花火は有名な花火競演会があって、この夏花火には80万人近くの観客が全国から集まると聞いて、私は8万人の間違いではないかと思ったのですが、調べてみると今年の夏花火には74万を超える観客が訪れたそうです。ものすごい動員数です。その夏花火の4分の1の規模の秋花火の動員数は4万人ということでした。しかし4分の1の規模とはいえ、その花火の豪華さは、まさに目を見張る素晴らしさでした。秋田県ではこの花火を最大の観光資源としてとらえて、今では、春・夏・秋・冬と花火を仕掛けています。そこで、我が街北九州市の観光資源を考えてみました。

 北九州市は「世界の環境都市」「エコタウン」として広報されていますし、これからは文化溢れる街づくりを目指しているように思えますが、誤解を恐れずに言うと、これらは観光資源ではありません。世界遺産「官営八幡製鐵所」も観光客の動員力は大きなものではないでしょう。そこで、反発や批判があることを承知の上で、公営ギャンブルを観光資源に出来ないかと提唱してみました。

 北九州市には多くの公営ギャンブル場があります。競馬場、競輪場、競艇場と揃っています。直ぐ近くには、芦屋競艇場、飯塚オートレース場もあるという環境です。そして巨大なパチンコ店が軒を連ねています。北九州市はかつて日本3大重工業地帯といわれた時代がありました。全国から集まった3交代の労働者が街に溢れていた時代です。その時代の遺産として、全国で唯一の競馬・競輪・競艇の公営ギャンブル場が集まった街になりました。ギャンブルはどうしてもネガティブな捉え方になりがちで、「北九州にはギャンブル場しかない」とネガティブな言い方をされてきましたが、市の財政には多大な恩恵をもたらしています。また中国では海南島に初の公営ギャンブル場(競馬やカジノ)を作る計画だと聞きます。公営ギャンブルでは、北九州市は圧倒的に先進地域です。この特殊性は、インバウンド集客の大きな動員力になるのでは、と思い始めています。

 実はこの考えのきっかけになったのが、「カッシーノ」と呼ばれるヨーロッパ型カジノの北九州市への誘致案件でした。政府が進めるIRと呼ばれる大規模な統合型リゾートに含まれるカジノではなく、フランスやイギリスに100件を超えて運営されているようなこじんまりとでもいうようなカジノが「カッシーノ」という訳です。「カッシーノ」を運営する団体から、北九州市の立地とインフラの条件がどこよりも優れているというお墨付きをもらっています。その何よりのインフラの一つが公営ギャンブル場だということでしょう。北九州市にカジノを誘致することで公営ギャンブルとの相乗効果が期待され、大きな観光客の動員力になるのではないでしょうか。カジノを観光資源としてとらえるならば、公営ギャンブルも観光資源としてポジティブにとらえてみたらどうでしょうか。

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