日高税務会計事務所

ビジネスは上手くいっている同業者のやり方をパクれ!?

19.12.16 | 所長メルマガ

  スポーツや趣味の世界では手本となる人が身近にいて、指導を受けることが出来れば早く上達します。仕事も初心者の内は できる先輩方のやり方をマネしたほうが成長が早いと言えます。経験の乏しいうちは自分で考えてもなかなか良いやり方を発見出来ません。だから、素直な人ほど周りの人の援助うけ早く上達します。事業も未経験分野は積極的に先輩企業に教えを請うたほうが、全て独自で始めるより良いかもしれません。

ところが、将来の競争相手になると先方が感じたら途端に本当のことは教えてもらえなくなります。地域や業界全体の成長を願っているような方を除いて大抵そうです。そこで2ランクかその上の同業者のやり方を研究します。つまり相手がまだライバルと意識していないからです。上手く商売のやり方を真似るとそこそこ成長できる可能性があります。また、地域が異なれば競合しないし、全国展開が難しい事業は、他の地域の魅力的な商売のやり方をそっくり真似ても上手くいくことが多いようです。税理士の世界でも、事務所の営業戦術などを全国で講演しているが、地元だけは やらない方もいます。自分のノウハウを広めて欲しいがライバルは増やしたくないのです。あるコンサルタントは、業界ナンバーワンのやり方をそっくり真似て、その企業がまだ進出していない地域で展開すれば、成功の確率は高いと言っていました。大手でも類似商品をすぐに出すところが多く、それが日本の企業の良いところでもあります。ただし、会社の規模や資金力が違えば、同じやり方でも利益の出かたは異なります。それを考慮に入れないと大変なことになります。だから、アイデア商品等を販売しているある中小企業は、便利なすき間商品を開発し販売するが、大手が類似商品の販売を始めるとすぐに撤退するそうです。
 ところで、同業者のやり方を真似るだけでは相手を超えることは出来ません。当然、成長の過程で自社の強みが発揮できるように進化していると思われるからです。だから、実際そっくり真似して基本の原理等を十分理解したならば、今度は自分の会社の個性が生きるように改良する必要があります。試行錯誤のうえレベルアップを目指しましょう。それを怠り、手っ取り早く、別の会社の真似を取り入れても混乱するし、ライバルを超えることは出来ません、付け焼き刃では勝てないはずです。
 お勧めするのが、他業種からのヒントです。料理にしろ、おもちゃにしろ、遊びにしろ、昔は制約が多いなか、有るものを工夫して作り上げていました。必要な部品等が無ければ自分で作ったりしました。大変でしたが、結構楽しいものです。今は既存のものから選ぶだけです。希望するもの無かったら諦めます。事業においては、同業種で、同規模、対象顧客が同一など滅多にありません。同業種の中から参考になる成功事例を探すのは大変です。しかも、先に挙げたように、将来競争相手になる可能性が高い相手には丁寧に教えてはくれません。しかし、視野を広げてみると扱う商品は異なるが顧客層がほぼ同一だったり、流通の仕組みが似てるなどはかなり有ります。直接は当てはまらなくても、応用すれば役に立つ事例は探せば沢山あります。また、異業種であらば、競合がないので詳しく情報等を聞くことも可能です。更に、交流により新しい事業展開に発展する可能性もあります。だから、業界団体の会合などにはほとんど参加しないが、異業種交流会などには積極的に参加すると言う社長もいるようです。
 まとめ:最初は同業者から学ぶのは当然だが、成長に応じ独自の工夫が必要となる。やがて同業者も教えてくれなくなり、また、学ぶものもなくなる。異業種からの学びは応用出来れば大変役に立つ。

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