日高税務会計事務所

宝くじは買わないと絶対に当たらない!?

20.07.18 | 所長メルマガ

確率で考えれば宝くじは買わないが正解でしょう。ほぼ確実に損します。夢を求めるならば、限度を決めて買って下さい。自分の事業で努力する方がはるかに利益を手に入れることができます。偶然の幸運より努力で手に入れた成功のほうが尊いと思われます。

成功を含め欲しいものを手に入れる第一歩は、思うこと、願うことです。願望の強さが影響します。「出来ればこうなって欲しい 」など弱ければ、到底叶いません。だから、成功哲学や精神論では「強い願望」が前提です。紙に書いたり、イメージを具体化したり、他人に公言したり、いわゆる自己暗示に掛ける場合もあります。行動を起こすことが始まりのように思われますが、その前にやりたい、欲しい、、手に入れたいなど、心の欲求が行動の原点です。だから、やることが明確に決まったら、すでに手に入れたものと同じだと言う人もいます。後は、途中の障害を上手く乗り越えれば成功だそうです。
 組織であっても同じです。創業者であるトップは、鶴の一声で社員を動かすことは可能かもしれません。しかし、二代目以降の経営者や中間管理職は社員に対して要求する力が弱いことが多いようです。丁寧に伝えた(つもり)から分かってくれるだろうと思っても社員は期待に応えてくれません。上が本気で要求していると理解しないなら、「指示があったから取りあえずやってみましょう」で終わり、中途半端で達成出来ません。また、自分の言葉で伝え続けることも重要です。経営理念など先代からある優れたものをそのまま用いることは悪いことではないが、自分の考えを加えて伝えなければ浸透し難い。管理職で有れば、上の思いや自分の気持ちなどが乗せていないと、単なる上からの面倒な命令と取られる可能性もあります。理念・方針・目標が単なる標語となっては響きません。「安全第一」「目標達成」などの掲示も見慣れた社員には単なる景色、デザイン、模様です。理念目標等の唱和はBGMでしょう。
 個人が新しい行動習慣などを身に付けるのには、自己暗示を掛けるなどの努力を要し、ある程度の時間が掛かります。だからもし、今まで行ってこなかったことを他人の集団である会社組織で簡単に指示一つで出来るとしたら、そこの社員はとても優秀なのか、信賞必罰等がとても厳しいか、社員間の生存競争が激しいかでしょう。そのことを理解しているならば、社員がやらないのは、十分伝わっていないからだと考えるべきでしょう。決して社員の能力が低いから、気が利かないから、意識が低いから と考えてはいけません。特に意思疎通が良くない組織では時間が掛かります。掃除や挨拶が徹底するまで半年から数年かかった話を聞いたことがあります。基本が徹底すると、他の改善はスムーズに進むようです。細かいことは言わなくても自分で考え行動出来るようです。だから、最初が大事です。
 組織のリーダーがやりたいけれど出来ないのは、メンバーに問題があるのでは無く、何としても達成させたいと言う意欲がリーダーに欠けているからです。危機を乗り越えたり、新商品などで大きく飛躍した会社には、中心となった伝説的な(狂気な)社員やリーダーがいた例が多いようです。何としてもやりたい、やらなければならない課題があり、組織全体を巻き込み成果が生み出されたのでしょう。
 ものを売る場合は、こちらの要求(価値のある素晴らしいものだから買って下さい)ではなく、相手の利益や不便の解消の手助けとなることを伝えなければなりません。でないと一度は買って頂いても、リピートはありません。商品が良いから売れるとは限りません。
商品が良いのに売れないのは、お客様に響く価値の伝え方が弱いか、伝えていないからです。
 冒頭の言葉は、宝くじを買わせるためのものでしょう。冷静に確立で論じれば売れません。「この売り場で一等が出ました」と言うのも確率で考えると、その売り場は販売量が多いからそうなっただけです。宝くじは夢を売るものであるから、「あなたにも幸運の可能性がありますよ」とのメッセージを伝えれば十分です。

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