日高税務会計事務所

リーダーに大切なことは、決める(決断する)こと!

20.08.17 | 所長メルマガ

リーダーシップに関しては様々な意見があります。率先垂範が良いとか、任せて自主自立型を育てる方が良いとか。組織に関してもピラミッド型がよく、さらに小さなピラミッドを積み上げるのが良いとか、逆にフラット型の方が意思決定が早くなるとか色々です。管理等も信賞必罰等を厳格に行う場合と、かなり緩やかな場合があります。

集団は人の集まりです。性格や経験、能力等同じものは有りません。また、集団の規模や集団が出来てからの時間、経験等で違います。目的の内容も重要でしょう。だから、うまくいっている他所の組織のやり方を真似ても、合うと限りません。流行の組織やリーダーシップでは無く、今の自社に合ったものであるべきです。もし、社長以外が経験のない創業時では、率先垂範は必然でしょう。話し合いで決めたり自主性を尊重するのは、ある程度集団に経験が蓄積されてからのことでしょう。だから、その立場なら普段は引っ込み思案であっても意識的に行動することが求められます。また、新技術等の開発現場で せっかちなリーダーは、技術者等に対して細かな報告や指示は慎んだ方が良いかもしれません。
 近年、叱るより褒めることが重要視されています。少し強く注意したら新人がやめてしまうとか。誰でも嫌われたくないですし、叱ることはエネルギーが必要です。また、人間関係の名著などで「争いごとは避けよ」と説かれるのは、お客様や人間関係が希薄な人に対してです。だから、入社してすぐはお客様として接することが有っても、ある程度経って注意してやめたならば、理由は上司等の人間関係構築の努力が不十分だったか、または元々新人の心が過敏だったかのどちらかでしょう。
 さて、一般的に言われるリーダーに大切な素質について考えてみましょう。
「先見性がある」・・・ 無いより有る方が良い程度だと思います。中小零細企業にとっては。目先の仕事を真剣にやっていれば、少し先のことに対しての感は養われてくるでしょう。
「責任を取れる」・・・ リーダーで無くても責任は果たさなければなりません。ただ、リーダーの場合はその範囲が広く、逃れることが難しい。責任を取れないリーダーから人は離れていくでしょう。
「頼りになる(フォローが出来る)」・・・ 大変なとき困ったときに逃げず支えてくれる存在であること。そうでなければ部下は難しい問題に全力で行動出来ないでしょう。
「統率力がある」・・・ その立場にあり人を導くことが出来なければ、そもそもリーダーに向いていない。 しかし、最初から優れた人は希。本人が努力し経験を経て高まるものでしょう。
「公私混同がない」・・・ 自分の利益を優先する人の言うことには素直に従えない。集団の利益を優先させる人が好かれる。公私混同はなるべく避けるのが良い。構成員の個人的好き嫌いも抑えること。

 代表的なものを幾つかを挙げてみたが、それより大事なことは、リーダーが物事を決める最終的権限を持っていると言うことです。それを行使出来ないならばリーダーになってはいけない。
 普段は優柔不断で物事を決めるのが遅い人もいます。ですがリーダーの立場では禁物です。決めないと組織の行動が始まりません。決定には責任が発生します。リーダー以外は責任を回避する傾向があるので重要事項で選択肢がある場合、リーダーに最終判断を仰ぐのです。そこで冷静にしかも時間をかけずに決断する必要があります。最善と思われるものを決めます。もし、決定が間違っていたならば、分かった時点で変更すれば良い。「朝令暮改」と言う言葉がありますが、間違いをそのままにしておく方が問題です。組織が小さければ、さほど変更に大きな混乱はありません。むしろ、はっきりと決めない、決めるのに時間が掛かりタイミングを失うなどが問題です。
 大事なことを決めること(決断)が出来ない人はリーダーではありません。

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