日高税務会計事務所

決断は場数を踏めば上手になるもの!

22.10.15 | 所長メルマガ

経営に携わる者は日々様々な判断・決断を当たり前のように行っていますが、会社の中で一般社員や新人は判断・決断に時間が掛かったり、甘かったりする者もいて、つい口出ししたくなる場面も多々あるでしょう。今回はそんな決断の下手な社員を指導する際にヒントとなりそうなことを取り上げてみます。

まず、決断出来ない人は、大抵、決断した経験が乏しいはずです。スポーツなどと同様にトレーニングが少ないとうまく出来ないのは当たり前のことです。また、性格的に面倒なことを避けたがる人もいます。やらないから、いつまで経っても上手くなれないのです。だから頭を使って考えなければならない仕事を増やし馴らしてくことです。一般的な学習のやり方と同様に、やさしい小さな判断から徐々にステップアップする方法が良いでしょう。とにかく最初は質より量です。経験量の多さが成長の原動力となります。
 決断が遅い人に対しては、時間を意識させることです。急がなくて良い、じっくり考えてから決めると言う環境では決断は早くなりません。販売や経営での重大な決断など瞬時に降さなければならないことも多いものです。一方で何かを選択する場面で迷うのが性格的に楽しいと感じる人もいます。時には買い物や外食のメニュー決めなどを即断することから始めるもの良いでしょう。あるビジネス書作家が述べてましたが、ベストセラー作家の経営者等が多数参加するイベントの終了後の懇親会で、良いと紹介されたお店や商品に対し、スマホにてその場で調べて予約や注文を入れる参加者が多数いて自分だけでなく驚いたとありました。このように、決断が早いことも成功者となる条件のようです。時間以外にも、予算(金額)とか品質など何かを制限(限定)して決めるトレーニングも良いでしょう。アイデア出しが目的のブレインストーミングとは真逆で、制限がある中での即決は、決断力を鍛えるのにかなり有効です。
 決断の品質を上げるためには、2つの視点からの検討をお勧めします。一点目は、論理的に正しいかどうかです。例えば物理的に不可能なことは上手くいきません。また、前提条件が多く、その大多数が揃って初めて成功するものも選択すべきではありません。ボトルネックとなる条件が解決できていないものも外すのが無難でしょう。確率や経験値から努力により達成が可能ものを選ぶべきです。
2点目は心理的な側面です。「納得いかない、嫌悪感をおぼえる」など心が否定的、拒絶するものを選ぶべきではありません。論理的に可能でも失敗する可能性が高いからです。理と情の両方の視点からOKなものが成功しやすいものです。
 新人等経験の浅い人の心構えとしては、「たとえ間違った決断を下したとしてもゲームオーバーでは無い!」と言って聞かせることです。誰でも最初から決断が全て上手くいくはず無いからです。失敗を多く経験して精度が上がっていくものです。小さな失敗の積み重ねが大きな決断を可能にするものです。
 また、最終的には本人に解決できない問題や課題は、そもそも決断の対象にはならないはずです。
自分の力で、どうしようもないは運命として受け入れるしかありません。
 決断力はトレーニングで鍛えられと言うこと。そして、ビジネスでの成功や経営に携わるレベルが上がることを望むならば、決断することを避けずに積極的に関わって行くことを奨励してください。

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