日高税務会計事務所

コミュニケーションマップを意識して会話を行おう!?

23.02.16 | 所長メルマガ

仕事あるいは私的なことでも、トラブルの原因はコミュニケーション不足が、かなり多いと思われる。ベストセラーのビジネス本でも相手に正しく伝わるようなノウハウが示されてあることが多い。人は、同じ言葉を聞いても同じように理解するとは限らない。また、嫌いな人の話はそもそも内容が正しくても真剣に受け入れるつもりは無い。
 よく相手の頭の中(思考ぐせ)を意識してコミュニケーションを組み立てることが良いと言われる。
しかしながら、人はそれぞれ、育った環境や経験等により性格や思考、価値観などもかなり異なる。見た目から姿の異なる外国人ならば意識もするが、同じ義務教育を受けた日本語を話す日本人ならば、話せば通じると信じて疑わない。たとえ、違っても方言程度だから、補足すればわかるはずだと思っている人が多数だろう。だから、上手い対応を行うためには、相手を注意深く観察することと、意識してコミュニケーションを変える技術を習得し習慣化しなければならない。今回はその観察することについて役立つ私案のひとつを紹介します。参考になれば幸いです。



 自分の居場所を理解するには地図があると便利だ。行く先の目標との方向や距離がわかりやすい。さらに空間的な要素も加えると三次元立体的に把握することも可能だろう。つまり、2つないし3つの視点から考えると自他の立ち位置の違いを確認しやすくなる。
 第一の視点 「過去・現在・未来」  意識の中心、重要性がどの時間にあるのかと言うこと。
経営者と話しをしても過去の成功や失敗にこだわる人もいるし、ここ数ヶ月の資金繰りに関心が強かったり、数年先に備えての準備や投資のことをよく考える人もいる。短期利益計画と長期利益計画が相反する場合も有り、バランス感覚が必要となる。ところで、人の感情やイメージは過去の経験から出来上がったものであり、引きずりやすい(直ぐに変わらない)。どれが強いかに優劣は無い。時と場合により変わるものである。ただ、相手と立ち位置が異なれば話しはかみ合わなくなる。
 第二の視点 「上位者、中位(一般・普通)、下位者」  文字通りの上下の力関係
心理学の交流分析(エゴグラム)はP(ペアレント:親)、A(アダルト:大人)、C(チャイルド:子供)の3つの心(正確にはより細かく5区分)のやり取りを観察する。これを参考にした。
自立・支配傾向が強い、その反対に依存傾向が強い。元請けと下請け。強者と弱者。先輩と後輩。師匠と弟子。経験者と未経験者。身内と部外者。地元と遠方者。などなど これらの違いから来る優遇や差別等を理解しなければコミュニケーションは上手く行かない。
 第三の視点 「利益重視、リスク回避重視」 人が行動を行う二大要素
一般に利益(利得)が大きいものはリスクも高いものが多い。逆にリスク回避は利益が少ないもの。両方を同時に達成出来ることは希だろう。これも状況によって変わるものである。いつも一定では無い。
 これら、3つの視点から地図を立体的に考えると自他の立ち位置の違いが意識し易いと思われます。
立ち位置の違いは別の言葉で表現すると、違った色の眼鏡(サングラス)をかけているようなものだから色の補正が必要です。良い悪い、レベルが高い低いはありません。好みや価値観の違いがあるだけです。違いがあることを理解すれば、妥協点は見いだし易いものでしょう。
 今回の視点から外れたものとしては、 具体重視⇔抽象重視、 自分⇔世界(世間)、 安定⇔変化(冒険)、 行動過程重視⇔結果成果重視、 複雑優位⇔単純優位、 陽(温)⇔陰(冷) などが有ります。
 ご自分に合ったものにアレンジするのも良いでしょう。

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