日高税務会計事務所

社員が残念な考え方(思考)になっていませんか!? その2

23.11.15 | 所長メルマガ

先月につづいて、ベテラン社員でも陥りやすい間違いや勘違いについて5点取り上げていきます。

①「図解やグラフは正しい理解に役立つ」
《真実》 図解やグラフは、複雑なものを容易に理解させるために有効です。文字だけの説明より具体的なイメージが得られやすいから用いられることも多いです。官公庁なども政策に伴う法律の改正案などの一般向け説明によく図等が使われます。しかしながら、強調したいところの理解を求めるあまり、一部の問題を含む部分を省略する場合もあります。また、グラフ等では差を強調した場合は軸の単位を変更(ゼロから表示しない)したり、縦長の表示にします。更にグラフに陰を付けたり、立体的に表示させ三次元的(奥行きや体積を感じさせる)に加工することもあります。逆に差を目立たせないためには横長の表示にしたり、縦軸の単位が別のものを同じグラフで表示させたりもします。
②「言葉ではごまかすことは出来ても、数字はうそをつかない」
《真実》 大手企業でも年度末に関連会社を使って伝票上売上を立て、翌期に返品の伝票を起こすなどあるらしい。決算で赤字にしたくないから在庫を水増し、減価償却費の調整あるいは未計上などもある。予算に対しての実績など差額の数値が大事なのに、達成率で満足したしている会社ある。経営分析なども指標が多すぎると、本当はどのくらい良いのか悪いのか分からなくなることもある。
③「専門家の言うことは一般的に正しい」
《真実》 自称専門家もいる。また、大学教授や医師、弁護士なども自分の得意とする専門分野以外は素人で多少勉強している人と大差ない場合がある。さらに本当の専門家は、例外的事例等も多数知っているので断言するような言い方はしない。慎重です。さらに、セカンドオピニオンが求められるように、専門家でも見解が異なる場合がある。大事なことは、人の言うことを鵜呑みにしないことです。
④「経験や実力に合ったことをやれば失敗しない」
《真実》 環境や時期、あるいは運が悪い場合もあるから絶対ではない。また、成長の観点からは筋トレと同様、適度な負荷が必要。少し無理かと思えることに果敢に挑戦してこそ実力があがるもの。経験や実力を言い出す人に限って自分の実力や限界について正しく把握出来ていない。
⑤「努力を続けているといつかは報われる時がくる」
《真実》 まず、科学的な原理原則から外れていることは報われない。また、他人に行動を促すようなことは、相手に便益をもたらすことや不快を取り除くことにつながらないならば、達成は難しいだろう。偶然が影響するようなことは、ほぼ報われない(例:宝くじを毎回買うなど)。まずは、努力することが正しいことか検討すること。ところで、人生は長いようで短いものと言える。だからこそ、自分の好きなことに情熱を傾けるべきだろう。そうすれば、努力の過程そのものも楽しめることができるから、たとえ報われなくとも幸せかもしれない。

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