税理士法人SKC

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気になる大きな懸念

15.12.24 | 堺俊治の独り言的情報

最近、近くのガソリンスタンドのレギュラーガソリンの1リッターの価格が112円にまで下がっています。ほんの数年前、最大180円くらいまで上がった記憶があります。1バレル100ドルを超えていました。それが今、1バレルが30ドルを下回りそうです。この原油価格の下落の影響について、私はこの数カ月、かなりの懸念を抱いています。

米国のシェールガス会社の採算価格が1バレル70ドル~80ドルほどといわれていました。ところが、OPECの1バレルの原油価格は、今や30ドルです。今年になって米国のシェールガス会社の倒産が表ざたになっていますが、私には意外なほど倒産件数が少ないように思えていました。その理由が最近になってやっと判ってきました。それは米国のシェールガス会社が、昨年の12月から今年の1月にかけて、一年先までの先物価格70ドルで取引してきたからのようです。しかしそれもこの年末から来年の1月くらいまでの先物契約ようです。ということは、これからの新たな契約が困難な状態になりそうです。そうなると、来年早々から、米国シェールガス業界が壊滅的状態になる予想をしてもおかしくありません。事実、倒産リスクの高い投機的格付けの社債でジャンク債と呼ばれている債券で運用しているファンドが破たんし始めています。米国シェールガス会社はこのファンドからの資金調達が殆どらしいのです。そして、このジャンク債の残高は、07年に未曽有の金融危機を引き起こしたサブプライムローンの残高1兆4000億ドル規模を超える、1兆7000億ドルに膨れ上がっているといわれています。
 ということは、米国シェールガス業界が壊滅的状態に陥ると、その金融危機はサブプライムローン以上ということになります。
 そんな訳で、私はこの年末から2~3ヵ月この動きから目が離せないと思っているところです。最悪なことが起きなければいいのですが、どうなんでしょうかねぇ。この数カ月この懸念が頭から離れません。
 皆様も、ネットで「シェールガス会社の破たん」「ジャンク債ファンド破たん」で検索をかけてみて下さい。日本のマスコミでは殆ど取り上げられることはありませんが、検索するとこれらの情報が得られます。

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