税理士法人SKC

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先駆的リーダーの憂鬱

16.01.25 | 堺俊治の独り言的情報

 丙申年はこれまでのことにけりをつけて、新たな未来へ向かって変動する年といわれるようですが、明けてからここまで、数々のそんな予感が感じられます。

 年明け早々から株価が下がり続けていますが、世界の政治経済の実態では何が起きているのでしょうか?

 米国の景気は良くなっているという経済アナリストがいますが、米国の本当の実態がどうなのか、また中国はバブル崩壊で内部崩壊が始まるという評論家もいますが、果たしてどうなのでしょうか? 中東から第三次世界大戦が勃発する? 世界金融体制の崩壊が始まっている? これらの全ての事象に今年は答えが出そうに思います。

 こんな世界情勢を反映しているからでしょうか、年末から年明けにかけて織田信長をテーマにしたTV番組が多かったように思います。信長という武将(リーダー)は、年少の頃は大うつけ者といわれたほどの既成概念にとらわれない天衣無縫な行動力、桶狭間での大胆不敵な突破力、また諸大名を相手取って有利に立ち回る交渉力、そして長篠の戦では戦術の先見力等を発揮して天下統一を成しました。これらの信長の発揮した力は、乱世を生き抜くリーダーに必須の技量です。このようなリーダー像が、現在の混沌としてきた戦国時代の様な不透明な状況に呼応しての、信長人気なのかも知れません。

 世界の昨年からの混乱は、これまでのパワーバランスの崩壊が根本の原因ではないでしょうか。新たなパワーバランスの構築が今年から始まるように思います。このような時期に、日本が安倍首相をリーダーとしていることに、私は少なからず安心しています。他方から安倍独裁政権などと、信じられないほどアホらしいことを喧伝する政党があったりしますが、日本国の総理大臣は、民主主義制度にのっとって国民が選んだ総理大臣だというくらい小学校の生徒でさえわかることではないですか。安倍首相に信長を期待している訳ではありませんが、信長は、部下が持った「妬みや恐れ(信長に対する)」に因って本能寺で自害しました。往々にして先駆的リーダーは、先ばかり見ている傾向があり、身内をおいてけぼりにして不安にさせたり、朝令暮改で部下を不安にしたり、またやりたい放題、好き勝手に生きているように周りには見えたりで妬みを買ったりします。人は必要とされたいし、大切にされたい習性が強いことを往々にして忘れがちになります。また勢いがあるが故に、既存勢力の逆恨みを買ったりもあります。中小企業でも急速に伸びると、内部から反乱が起きたり、同業者からの反発にあったりがよくあります。それを子供じみた反発として無視することもできますが、案外そんな勢力に足元をすくわれることもあります。安倍首相が、野党議員のしょうも無い質問をバッサリ切って捨てる応答は、胸がすくところですが、余り妬みを買わない様にと懸念するところです(甘利大臣もトラップにかかったように見えますが・・・)。そんな私自分の痛い体験も振り返りながら、今年は我がスタッフの話をよく聴き、コミュニケーションを深めて行くことを心して、本年度の重要テーマとしようと、年頭から決意したところです。

 本年が皆様にとって幸多き年でありますことを衷心よりご祈念いたします。

 あらためまして、本年もよろしくお願い致します。

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