大阪プライム法律事務所

大阪プライム法律事務所

裁判官がストーカー行為?

08.06.15 | ニュース六法

20代女性の裁判所女性職員に携帯メールを送り不安を覚えさせた容疑で、先月21日、ストーカー行為規制法違反の疑いで宇都宮地裁判事が逮捕され、その後起訴されました。初めにこのニュースを聞いた時は、まさか、裁判官がそんなはずはない、という思いでした。法曹だけでなく、世間一般が驚くニュースだったと思います。

 

 

続きの記事を読まれる場合は「続きを読む」をクリックしてください。

20代女性の裁判所女性職員に携帯メールを送り不安を覚えさせた容疑で、先月21日、ストーカー行為規制法違反の疑いで宇都宮地裁判事が逮捕され、その後起訴されました。初めにこのニュースを聞いた時は、まさか、裁判官がそんなはずはない、という思いでした。法曹だけでなく、世間一般が驚くニュースだったと思います。まだ、罪が確定したわけではないので、いい加減なことは言えませんが、仮に容疑が本当だとしたならば、司法の信頼を大きく揺るがす事件です。山梨県警は、3月まで勤務していた甲府地家裁都留支部を家宅捜索したようですが、逮捕令状や裁判所を対象とする家宅捜査令状も、別の裁判官が発令していることになり、その心境はさすがに複雑なものだったろうと思います。さらに今後の公判では、同僚の裁判官に裁かれる本人もつらいだろうと思います。

 

ストーカー(stalker)という言葉

特定の他者に対して執拗につきまとう行為を行なう人間を指し、その行為はストーカー行為あるいはストーキングと呼ばれます。ストーカー行為規制法では、「つきまとい等」と「ストーカー行為」を、定義を明確にして規制している。保護対象は女性に限られず、男性も本法によって保護されます。ストーカー行為規制法は、正式には「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といいます。いわゆる桶川ストーカー殺人事件が契機となって制定されました(2000年(平成12年)11月24日に施行) 

最近の傾向

2008年3月13日に報じられた時事通信の下記の記事「ストーカー被害1万3000件=2年連続増、「警告」最多-警察庁」から、最近の傾向がよく分かります。「昨年1年間に全国の警察が認知したストーカー被害は前年比7.7%増の1万3463件で、2年連続で増加したことが13日、警察庁のまとめで分かった。ストーカー規制法に基づく警告は0.7%増の1384件で、2000年11月の同法施行後、最多。同法違反の検挙も32.2%増の242件で最も多く、同庁は「しつこい付きまといなど深刻なケースが増えている」としている。同法以外での検挙は10.0%増の718件。このうち傷害が113件で最も多く、器物損壊が110件、住居侵入が103件など。脅迫は85件、暴行が41件、殺人未遂が3件だった。」(2008年3月13日時事通信)

 

(この事件と法律の詳細は三木法律事務所ホームページのニュース六法をご覧ください)

TOPへ