大阪プライム法律事務所

大阪プライム法律事務所

ニセ弁護士の見破り方

11.07.15 | ニュース六法

"

先日、「弁護士名乗り詐欺未遂容疑、逮捕前『本物』に相談」というタイトルの記事が、新聞などで報道されました。

弁護士を装って先物取引で損失を受けた70代の女性から金をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂の疑いで無職の男(30)が、大阪府警池田署に逮捕されたという事件です。
ニセ弁護士というのは、ときどき現れ、善良な市民を騙します。どのように見破ったらいいのでしょうか。

"

"

新聞記事によると、逮捕容疑は3月中旬、池田市の女性に「被害救済の呼び掛けをしている。裁判をすればお金が戻ってくる」と弁護士を装って電話をかけ、一時金名目で現金150万円をだまし取ろうとした疑いです。不審に思った女性が、別の弁護士に依頼して容疑者と直接会った際の様子を撮影、その際の様子が「偽弁護士疑惑」としてテレビのニュース番組で放映された後、容疑者は逮捕前に「本物」の弁護士に対応を相談していたとのことでした。

今回は、以前の詐欺被害者の顧客リストを、手に入れて犯行に及んだ可能性があります。結構、安値で売られていたりしているためです。そういった名簿をもとに、今回のように、「裁判をすればお金が戻ってくる」と弁護士を装って電話をかけるような輩が出てくるわけです。

ニセ弁護士を見破る方法
1 弁護士の事務所名、事務所の住所、電話番号等を聞くこと
名刺をもらうことも有用です。名刺を出さないとか、事務所住所等を聞いても、はぐらかして答えないなどの場合は、まず、疑ってかかっていいと思います。

2 本物の弁護士に相談すること
お知り合いに弁護士がいれば、その弁護士に、相談してみるのが最も確実です。相手の「弁護士」の氏名や事務所の電話番号を伝えれば、すぐに、そういった弁護士がいるかどうか、氏名と電話番号が一致しているかどうかを、調べてもらえます。
また、疑わしい相手の「弁護士」の作成した文書などがあれば、それを見せてみるのがいいかと思います。大概は、その文書の書き方などで、本物かどうか、結構、簡単に見分けてくれるはずです。およそ、プロとは言えない表現であるとか、法的に間違った表現があったりするからです。

3 弁護士会のサイトで確認すること
弁護士
は、弁護士としての業務を行う場合は、必ず、事務所を設けて、その事務所の存在する都道府県にある弁護士会に登録をしないとなりません。その登録情報は、下記のサイト「弁護士検索」で調べてみるといいと思います。ここで、出て来なければ、疑わしいと考えて頂いてください。
ただし、検索で仮に出てきても、ニセ弁護士が、「本物の弁護士」の氏名等を勝手に騙っている場合もあるので、その点も要注意です。それが疑わしい場合は、登録情報の事務所に直接に確認の電話を入れてみるのも有用と思います。
日本弁護士連合会http://www.bengoshikai.jp/
各地の弁護士会http://www.nichibenren.or.jp/ja/link/bar_association.html
大阪に事務所がある場合(大阪弁護士会)http://www.osakaben.or.jp/web/lawyersearch/select_index.php
4 弁護士会に確認すること
サイトで確認できないとか、不安な場合は、相手の「弁護士」の事務所のある都道府県所在の弁護士会に電話して、登録の有無を教えてもらう方法もあると思います。また、弁護士に知り合いがいない場合などは、各地の弁護士会が開設している法律相談センターに法律相談(この場合は原則有料です)に行かれるのもいいと思います。

 弁護士バッジを見せてもらうこと
弁護士は、登録時に裏に登録番号が記載された「弁護士バッジ」の交付を受けています。ひまわりの中に天秤の柄がついています。弁護士は、拘置所や警察署等に接見に行く時などは、そのバッジを見せることで、弁護士としての身分証明になっています。それを見せてもらうのも一つの方法です。ただし、必ずしも全員が毎日背広等に着用しているわけでもなく、特に最近はクールビズなどで、上着を着用しないことも多いので、バッジを付けてないからといって、必ずしも疑わしいということにもなりませんので、その点はご注意ください。

6 事務所を訪問してみること
その弁護士の事務所に直接に行って確認することも有用です。裁判所や弁護士会のロビーなどで面談することもありえますが、本当に疑わしい場合は、弁護士の事務所に訪問したい旨を伝えて反応をみるのもいいかもしれません。
"

TOPへ