大阪プライム法律事務所

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日弁連の新会長 大激戦の末に決まる

10.03.13 | 企業の法制度

日本弁護士連合会(会員約2万8800人)は、平成22年3月10日、宮崎誠会長の任期満了(3月末)に伴う次期会長選の「再投票」を行い、宇都宮健児氏(東京弁護士会)の当選が決まりました(17日の選挙管理委員会で正式決定)。任期は4月1日から2年間です。・・・(続きを読むをクリックして本文をお読みください)

(写真は日弁連会館:日弁連ホームページより)

日本弁護士連合会(会員約2万8800人)は、平成22年3月10日、宮崎誠会長の任期満了(3月末)に伴う次期会長選の「再投票」を行い、宇都宮健児氏(東京弁護士会)の当選が決まりました(17日の選挙管理委員会で正式決定)。任期は4月1日から2年間です。 (写真は日弁連会館:日弁連ホームページより)

 

第1回目の投票

今回は「再選挙」でした。これは、日弁連会長は2年ごとに改選されますが、当選するために(1)総得票数が最多であり、かつ、(2)全国52弁護士会のうち3分の1以上(18会以上)で最多票を獲得すること、の2つをクリアしなければなりません。ところが、2月5日に全国の弁護士会で実施された投票では、全国での総得票数で山本剛嗣候補が9533票で、宇都宮候補を976票上回ったものの、過半数を制した弁護士会は東京、第一東京、第二東京、大阪など9会にとどまり、地方の42会は宇都宮氏が過半数を獲得したため(1会は同票)、結局、当選者が決まらず、今回の再選挙になったものです。

今回の投票結果

3月10日の即日開票の仮集計では、宇都宮候補は9720票を獲得し、8284票の山本候補を1436票上回った上に、46会を制したことから、当選となったものです。

年間の司法試験合格者数を政府が3000人を目標にしていることについて、宇都宮候補は、「年間1500人に削減する」と主張し、山本候補がこの点について明確な方針を示し得なかったことから、地方の弁護士会会員による支持が、宇都宮候補に広がったものと解されています。

新会長のプロフィールと今後

宇都宮新会長(4月より)は、愛媛県出身で、71年に弁護士登録、消費者問題で活躍し、日弁連多重債務対策本部長代行やオウム真理教犯罪被害者支援機構理事長を務めていました。

日弁連も、新会長が決まり、ようやく新体制として動き出すことが可能になりました。しかし、宇都宮候補が目玉にした政策である合格者減は、決して弁護士会だけで決めれる問題ではないことから、果たして弁護士会が、これまでの動きを止めうるのかどうか、新会長の前途は多難であると思います。

三木は、4月から日弁連理事として、宇都宮新会長の率いる日弁連の運営に関わっていきます。多くの難問を抱えた日弁連が、ぜひ、正しい方向に向かえるよう、努力をしていきたいと思います。

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