吉本興業のSDGs動画が面白い
18.06.03 | 非営利・公益
「SDGs(エスディージーズ)」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で、2030年までの長期的な開発の指針として採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中核をなす「持続可能な開発目標」のことを言います。いわば世界の目標です。
■SDGsの前身である「MDGs」
SDGsは、2000年に国連のサミットで採択された「MDGs(ミレニアム開発目標)」が2015年に達成期限を迎えたことを受けて、MDGsに変わる新たな世界の目標として定められたものです。
MDGsは、「極度の貧困と飢餓の撲滅」「HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止」などが織り込まれた8つのゴールを掲げていました。しかしこれらは先進国による途上国の支援を中心とする内容でした。しかし、そこで議論された解決策を巡っては、内容を先進国の視点で決めているとして途上国から反発もあったことから、先進国と途上国が一丸となって達成すべき目標で構成されたのがSDGsでした。
■SDGsの「17の目標」とは?
SDGsは「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」で構成されています。
17の目標
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に保健と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう
■「SDGs」は、今や企業経営の新たな世界標準
いま、世界中でこのSDGsへの取り組みが行われており、日本でもあらゆる分野で実践が進められています。今年の2月に行いました西日本最大の国際交流のお祭り「第25回ワン・ワールド・フェスティバル」でも、これをテーマに掲げました。
この運動は、NGO、NPO、政府機関だけではなく、民間企業も様々な形で運動に参加しています。むしろ、企業が競争優位性を獲得し、未来の市場を創るための新たなキーワードとして注目を集めています。
SDGsに対する企業の取り組み姿勢が、投資機関の評価や顧客の購買行動を左右するようになっているからです。投資家、顧客、NGO、一般市民など、多様なステークホルダーにとって分かりやすく、利用しやすいキーワードであって、様々な場面で企業に対して情報開示が求められるようになってきています。SDGsに対する取り組みが投資を呼び込み、新たな市場を創る機会になり始めているのです。
日本企業の多くがSDGsに対して積極的に取り組み始めていますが、未だこれをCSRの一環としてだけ捉えているようなところもありますが、これからは経営の根幹をなす、重要な位置づけになっていくものと思います。
■吉本興業も
実は、あの吉本興業も、所属芸人やタレントを通じてSDGsを広く啓蒙することをめざした取り組みを熱心にしています。その一環押として、所属芸人出演の動画をYouTubeチャンネルで公開しています。
『SDGsのうた』-未来人 feat. SDGsオールスターズ
https://www.youtube.com/watch?v=9byuMdW6ffY
『SDGsについて考えはじめた人々』
https://www.youtube.com/watch?v=jZNzVulufa8&list=PLNe0pDYSfDiu6-jKmMOnt4YmU5LyuS2h_
などです。
この「SDGsについて考えはじめた人々」の7本のビデオには英語の字幕もついています。国連広報センター(東京都渋谷区)と吉本興業が共同で制作したもので、レトロな喫茶店を舞台に、オリエンタルラジオ・藤森慎吾、FUJIWARA・藤本敏史、トレンディエンジェル・斎藤司、ジミー大西、ケンドーコバヤシ、おかずクラブ、千鳥ら人気芸人がコンビの枠を越えてSDGsを語る内容となっています。この英語の幕付き動画は国連のホームページでも公開されているようです。ぜひ探してみてください。
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