アーチ社会保険労務士事務所

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令和の時代は「応募者をファンにする」面接がカギ!

23.04.04 | コラム【採用と定着】

今回のコラムでは、令和の時代に人材を獲得するための「応募者をファンにする面接」についてお伝えします。

「若い人に合わせた面接のやり方がわからない」
「圧迫面接と思われないためにどうすればいいの?」
こんなお悩みをよく聞きます。

自分が求職活動をしていたのは、今ではもう遠い昔のはなし。年の離れた応募者の感性なんてわからない。
面接担当の方は、かなり苦労していらっしゃるのではないでしょうか。
今回のコラムを最後まで読んでもらえれば、現代の面接に必要な要素がわかります!

令和の時代は「ファン化面接」がカギ!

ファン化ってなに?具体的にどうすればいいの?
その前に!基本的な注意点をお伝えします。これを踏まえておかないと、せっかくの「ファン化面接」も成功率が低くなってしまうからです。それでは、順番にご説明します。

面接は「異常な空間」

面接は、よくよく考えてみると本当に「異常な空間」なんです。
だって、想像してみて下さい。全く知らない場所に、たった一人で乗り込んでいって、
初めて会ったばかりの人を相手に、過去の経歴や趣味、内面にいたるまで洗いざらい自分をさらけだして自己アピールするんです。
こんなことって、面接の時でなければ絶対にやりませんよね?つまり、応募者にとって面接は、ありえない「非日常」なのです。

ですか、面接を実施する側としては、応募者の緊張をやわらげる工夫が必要です。
これは、応募者への配慮であることはもちろん、企業側のためでもあります。

応募者が「面接用の自分」で対応し、面接官がそれを素直に受け止めてしまった場合、「本当の応募者の姿」にギャップが生まれます。結局、お互いに「思ったのと違う」ということになり、ミスマッチにつながりやすくなってしまいます。それが、早期の離職になってしまうこともあります。
応募者の素直な反応を引き出して相手をよく理解し、早期の離職を防ぐのは重要なことですよね。お互いのために、少しでも普通の状態で面接をしてもらえるよう、意識してみましょう。

面接官も身なりを整えるのがマナー

特に正社員の面接であれば、応募者はスーツで来社するケースが多いでしょう。
そんな時に、面接官が作業着やユニフォームで対応するのは、マナー違反であり失礼なことです。

面接官にとってはいつもの職場で、面接の実施も業務の一つでしかないでしょう。
ですが、応募者にとって面接は、先ほどお伝えしたように「異常な空間」であることを忘れてはいけません。自分の将来を決める重要なイベントに、しっかり準備をして来てくれているのです。

また、多くの求職者はあなたの会社にだけ応募している、といったことは少なく、他社と天秤にかけつつ、面接にのぞんでいます。
スーツで対応しないことが普通の業界だとしても、他の会社ではスーツなどきちんとした服装で対応していて、マナーで他社に劣っていたとしたら、どうしても印象は悪くなってしまいます。

こうしたことから、一般的なマナーに合わせて面接官はスーツで対応するのが良いでしょう。どうしても難しいようであれば、せめて面接の開始前に応募者へことわりをしましょう。
「業務時間の都合で、失礼ながら作業着での面接となりますがご了承ください」この一言があれば、応募者も自分が軽んじられているのではない、とわかってくれると思います。

圧迫面接はNG

ところで、「圧迫面接」って言葉を聞いたことはありますか?
「圧迫面接」って言うけどひどいことをしているわけじゃないし、自分達の時代には普通だったよな、応募者の対応力を見るためにも、少しくらいプレッシャーをかけないと。
もし、今でもこのようにお考えでしたら、考え方の切り替えが必要かもしれません。残念ながらこの風潮は今や「昭和の遺物」なのです。

現在は人手不足であることはご存じですよね。多くの業種は売り手市場なので、求職者側の比較対象は多い状況です。最近では、初任給の大幅アップや、また、入社後の配属先を新入社員の希望通りにする、といった企業も出てきました。
そんな中で圧迫面接の悪評が立ち、それをSNSで拡散されでもしたら、企業にとっては大ダメージです。応募者が「選べる」状況である以上、現代のニーズに合わせることは人材の獲得において必須なのです。

しかしそれでは、応募者のトラブル対応やストレス対応について判断材料がないじゃないか。そう思われるかもしれませんね。たしかに、これらの情報は採否を判断する上では必要なものでしょう。そうした場合には、ストレス耐性テストなどの各種適性テストツールを活用してみましょう。簡単な筆記試験などとセットにすれば、応募者に違和感も与えません。導入には少し費用がかかったり、面倒かもしれませんが、「感じの悪い企業だ」と判断されるよりはずっと良いと思います。

令和の時代は「ファン化面接」

それでは、いよいよ「ファン化面接」について解説します。
これは文字通り「応募者をファンにする」面接ですが、採用につながらなくても効果があります。

その理由として、現代は様々なものが「口コミで評判が広まる」という背景があります。面接も同様です。これまでお伝えした通り面接は応募者にとって「非日常」です。なんでもSNSで共有される現在、非日常的な行為は格好のネタといえます。
面接が終わった後、高まった緊張は一気にゆるみますよね?そうなると、人ってこの経験を誰かに話したくなるものです。その場で友達に電話するかもしれません。帰宅して家族に話しをするでしょう。拡散性のあるSNSに書き込まれる可能性だって高いのです。こうして、面接の口コミは一気に広まります。

おかしな対応をしてしまい、それが拡散されようものなら応募者の獲得に苦戦すること間違いなしです。地域や業界内で悪評が広まってしまっては、ただでさえ獲得困難な希少人材が、応募してくれなくなるかもしれません。同業他社とのつながりが強かったり、地場産業などの市場が小さい業界であれば、経営そのものに影響があるかもしれません。

その逆で、応募者が自社のファンになって、高評価を拡散してくれたならどうでしょう。採用した応募者であれば「スタッフのリアルな声」として次に応募してくれる人の参考になります。採用につながらなかった応募者も「自分に良くしてくれた会社」と引き続き興味をもってもらえるきっかけになるでしょう。

現代では、応募者が採用されようがされまいが、ファンになってもらえる面接が必要なのです。採否の結果に関係なく、面接をした人が自社のファンになってくれる、そんな面接を心がけてみてはいかがでしょうか。

アーチでは採用の個別相談実施中です。
求人を出しても応募がない、欲しい人材が集まらないなど、お気軽にご相談下さい。




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