アーチ社会保険労務士事務所

アーチ社会保険労務士事務所

成長に繋がるモチベーションサイクルとは?

23.06.07 | コラム【人事】

あなたが上司として、新入社員である部下に長く活躍してもらう上で、大切な基本的なこと。それは、「やる気」を持ってもらうことです。
当たり前すぎて、「そんなことはわかっている」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。もちろん、マネジメントの知識やテクニックも役に立つことがあります。
しかし、部下自身がやる気を持つことができなければ、いくらマネジメント理論を駆使して指導しても効果はほとんどありません。そこで、まず「やる気」について考えてみましょう。

「やる気」ってそもそも何?

そもそも「やる気」とは何でしょうか?「やる気がある」とはどのような状態でしょうか?
普通に使っている言葉だと思いますが、どのような状態が「やる気がある」かと言われると、上手く説明できない人も多いと思います。
例えば、とにかく仕事を多くこなしている人は「やる気がある」のでしょうか?そうとも限りませんよね。やりたくないけどやらなきゃいけないから、ただただ仕事に没頭している可能性があります。他にも、「やる気」をアピールしているだけで、実際の行動にはつながっていない人もいるかと思います。

このように、やる気があるように見えても、内面は違っていたり、仕事の行動が伴わなかったりすることがあります。では、本当に必要な「やる気」とはどのようなものなのでしょうか。
それは「内発的動機」としての「やる気」です。
「内発的動機」とは、自身の内面にある目標や興味、関心、意欲などに動機づけられている状態です。つまり、「内発的動機」による行動とは、「周りから言われたからやっている」とか、「やらないと怒られるからやっている」のではなく、「自分自身がそれをやるための動機を持ち、行動している」状態のことを表します。
マネジメントを行う上司は、部下の「内発的動機」をうまく維持させてあげることが大切です。

モチベーションサイクルを回す

動機付けは「モチベーション」という言い換えもできます。
「内発的動機」をうまく維持する方法として、「モチベーションサイクル」という考え方があります。モチベーションサイクルとは、一般的に「機会→支援→評価→承認→報酬」の循環です。部下に対し、このサイクルをうまく回すことにより、やる気を維持させることができ、結果的に成果を出し続けることにつながります。

これだけ見ると、簡単に感じるかもしれません。「何か仕事を与えて、必要に応じてサポートをしたり、ほめてあげたり認めてあげたりして、報酬を与えれば良い感じですよね。なんとなく上手くできそうな気がします。しかし、実際には難しいのです。仕事の与え方とか、サポートの頻度や方法など、気を遣うことが多くあります。
繰り返しになりますが、モチベーションサイクルを回すことで、部下のやる気を維持することができ、仕事で成果を出すことに繋がり、結果的に部下自身が成長を続けることができます。

そして、会社におけるマネジメントとして大切なことですが、企業の目的は、企業の利益拡大であり、成長です。つまり、「社員が成長すること」がゴールではありません。その先には、企業の成長があるべきなのです。ですから、部下自身にやる気がない状態で、上司や周りの社員がサポートを続けながら、何とか結果を出し続けても、マネジメントの成果としては不十分です。部下自身がやる気を持ち、意欲的に仕事に取り組むことができるようにしていくことがマネジメントの成果なのです。

では、具体的にどのように難しいか、どのように進めていくのか、実際にモチベーションサイクルをうまく回すための方法や考え方については、次回のメールマガジンで解説していきます。お楽しみに!



TOPへ