社会保険労務士法人アルコ

5月病、でていませんか?

16.05.13 | 事務所通信

早いもので、2016年も1/3が終わりましたね。
新入社員のみなさん達は、研修を終え、実務に悪戦苦闘していることと思います。
さて、GWも終わり、そろそろ5月病の兆候が出始めているころではないでしょうか?

この5月病の原因は、本人に由来するものとは限りません。
コニュニケーションの齟齬によるところが実に多いのです。

私は社会保険労務士として、労使紛争においても、結局はコミュニケーションの齟齬が原因であると痛感しており、労務管理上の永遠のテーマであると感じております。

どうしたら、この場合に、コニュニケーションを円滑に進めていくか、そのきっかけについてお話ししましょう。



早いもので、2016年も1/3が終わりましたね。 新入社員のみなさん達は、研修を終え、実務に悪戦苦闘していることと思います。 さて、GWも終わり、そろそろ5月病の兆候が出始めているころではないでしょうか?

経営陣やベテラン社員は、上記のとおり、事業計画などに基づき、1年を四半期やブロックに区切って考えます。 こうした視点の下では、新入社員に対して研修が身についていない、やる気があるのかわからない等々の不満が起こりがちです。

それでは、新入社員の立場になって考えてみましょう
3月に卒業し、4月入社から研修を経て仮配属、本配属とやっと実務につき始めたばかりです。 小学校から大学4年まで実に16年の歳月を「生徒・学生」で過ごしてきたわけですから、セミの幼虫が羽化すべく、木に登り始めたところでしょう。セミはこの時が非常に大切で、羽化に失敗すると、すぐに死んでしまいます。羽化は命がけの変身のセレモニーなのです。大空を羽ばたけるように、羽をきれいに伸ばせてあげる必要があります。

GWという、小休止があったことから、「土の中に戻りたい」と思ってしまった方もいることでしょう。 私たちは、その時の気持ちを、いつの日か忘れてしまい、「ホームシックか!」、「いつもでも学生気分でいるな!」と叱りがちです。

でも、実のところ、誰もが思ったはずです。こうした考えを否定するのではなく、自然な感情であるものとして受け入れ、どのようにしたら、振り返らずに前に向かせることができるかを考えたいものです。

その答えは、月並みですが、「対話」にあります。コミュニケーションは、簡単に口にできる音場ですが、非常に難しいものです。私は社会保険労務士として、労使紛争においても、結局はコミュニケーションの齟齬が原因であると痛感しており、労務管理上の永遠のテーマであると感じております。

さあ、そのコニュニケーションの基本である、「対話」についてどのようにすれば効果的かお話ししましょう。

対話をするための要素は、話題ですが、同じテーマでも人によっては内容が大きく異なります。
例えば、「消費税」というテーマの場合では、8%の是非、施行日、景気への影響、生活への影響などなど実に様々な展開が想像できますね。話の方向を決めるのが、「話材」です。話題「消費税」話材「どんな商品」とすれば、酒類・外食を除く飲食料品や 週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)を説明する「軽減税率制度」の内容となるでしょう。

それでは、対話のきっかけが「話材」であることをご理解いただけたところで、この時期に、新入社員との対話をする状況では、知らず知らずのうちに、話材を決めつけてしまっていることが起こりがちです。例えば、話題「入社1か月を振り返って」としたケースでは、話材「無気力」、「覇気がない」、「遅刻が多い」、「休みがち」、「戦力外」などと潜在的に決めつけてしまっていないでしょうか?

ここは、決めつけの「だろう」ではなく、疑いの「かもしれない」でいきましょう。
どうしても先入観で物事をとらえてしまおうとする、ハロー効果が生じてしまいがちです。
ここは、客観的に、「家庭で何かがあったのかもしれない」、「上司や先輩、同僚からひどい言葉を受けたのかもしれない」など、想定しうる側面を考慮したいですね。

さてさて、具体的にはどのようにすることが効果的かといいますと、こんなときこそのモラルサーベイを行います。
モラルサーベイとは、従業員意識調査と言って、どのようなことに満足し、不満を持っているかを調査するものです。
併せて、モラトリアム傾向(簡単に言えば、大人になるまでの過程にあることでしょうか)も調査し、外見や〇年採用者などのくくりではなく、個人ごとの菅理をすると大変効果的です。
これらの結果に基づき、「対話」を進めていくと、「話材」がたくさんあるので、大変進みやすくなりますよ。

お困りの際は、閉所まで気軽にご相談ください。

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