22.08.12 | 経営全般

■ ジム・ロジャーズ
　～インフレから確実に商品の時代が到来する～

こんにちは。
シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの
花輪陽子です。

引き続き、『世界大異変 ジム・ロジャーズ10年予測』
から世界情勢を解説していきたいと思います。
今回はコロナ危機やウクライナ侵攻後のインフレの
行方についてお伝えします。

日本は物価の上昇が緩やかとは言われているものの、
ジリジリと物価が上昇しており、見逃せないレベルと
なっています。

「ウクライナ危機で農作物を植え収穫する人が少なくなれば、
　自然と食料生産高も減り、需給の歪みで物価は上昇する。
　それに加えて、中央銀行がこれまでに行ってきた大量緩和
　によって歪みは更に大きなものになる。

　供給はコロナなどに影響され、
　需要はテクノロジーの変化や中央銀行の大幅緩和によって大きく変わった。
　利上げは一時的に需要を抑えるかもしれないが、利上げを行っても農作物や銅、鉛の生産量は
　増やすことはできず、こういった物を工場で大量生産することはできない。

　物流の歪みも物不足を生みインフレを助長する。
　エネルギー価格の高騰は世界的な流通コストの上昇をもたらしている。」

私は約3年ぶりに日本に一時帰国をしましたが、PCRテストを家族3人でし(一人約1～2万円)、
燃油サーチャージには驚かされました。
日本から北米やオセアニアへの燃油サーチャージはUSD334と日本円にすると一人5万円弱
(JAL 2022年6月1日から7月31日発券分)などです。
必要な旅行以外は考えるレベルの値上げです。
日本人が購買力を維持するためには資産運用を真剣に考える必要がありそうです。

「コモディティ(商品)に注目している。
　世界を見渡せば債券や様々な国の不動産はバブルになっている。
　日本の不動産もバブルになりかけているように見える。
　韓国やニュージーランドのようなすでにバブルになっている国も存在している。
　株でも多くの銘柄がバブルになっている。
　しかし、コモディティだけはまだ割安だと感じる。
　銀は高値からまだ50％も下げているので、これはバブルではない。
　砂糖も同様で、ピーク時の価格を大きく下回っているので、バブルにはほど遠い。〜(中略)〜。
　私は長期保有できるものに投資したいので、
　テクノロジー株よりはコモディティを注視している。」


■ インフレ時に意識すべきこと

「まずは資産のポートフォリオを考えなければいけない。
　過去の歴史においては、インフレ時には金や銀、食料やエネルギーなどの商品、
　あるいは不動産を持つことが有効だった。
　ウクライナ侵攻が起こって以降、食料やエネルギーの高騰が続いているが、
　私はそれ以前から商品には注目し投資をしていた。」

2020年にジム・ロジャーズ氏に取材をしていた頃から、ロジャーズ氏は毎回繰り返し、
金や銀やコモディティの話を熱く語ってくれたことを覚えています。
まだ、皆が株や仮想通貨に熱狂していた頃から、
上がり始める前のコモディティに注目をしていたのです。


続きはこちらからお読みいただけます。
ジム・ロジャーズ著『世界大異変－現実を直視し、どう行動するか』（東洋経済新報社）https://www.amazon.co.jp/dp/4492371338/ref=cm_sw_r_awdo_4GWS0G0SV3PZYMEEQ9E6_0


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■お知らせ■
◎ジム・ロジャーズ (著)、 花輪　陽子 (翻訳) 
『世界大異変－現実を直視し、どう行動するか』（東洋経済新報社）
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★プロフィール★
花 輪  陽 子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士（国家資格）CFP®認定者。
「ホンマでっか!？TV」などテレビ出演や講演経験も多数。
公式ホームページ　http://yokohanawa.com/
twitter: @yokohanawa
facebook: https://www.facebook.com/yokohanawa

書籍 
★『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書) 
★『日本への警告 米中ロ朝鮮半島の激変から人とお金が向かう先を見抜く 』(講談社+α新書)    ジム・ロジャーズ　花輪陽子監修
★『大転換の時代 世界的投資家が予言』(プレジデント社)　ジム・ロジャース　花輪陽子監修
★『世界大異変－現実を直視し、どう行動するか』（東洋経済新報社）ジム・ロジャース　花輪陽子翻訳